昨年子供が生まれたことをきっかけに、今年から生協の宅配サービス「コープデリ」を利用するようになった我が家。と言っても主に注文しているのは妻で、私(あひるねこ)はたまにカタログを眺めるくらいなのだが……。
ある日、何やら興味深い商品を発見してしまった。『シャキシャキ玉ねぎソースと食べる! ディアボラ風チキンソテー』。いやサイゼやん! サイゼの超ウマいヤツやんそれ!! 反射的にサイゼリヤセンサーが発動してしまったため、さっそくデリってみることに。
・生協の宅配調理キット
コープデリには「ミールキット」という便利なシリーズがあって、注文するとカットされた野菜や肉、魚、調味ダレのセットが冷蔵で送られてくる。あとはキットを開封して加熱すれば完成だ。下ごしらえ済みなので誰でも簡単に、そして短時間で調理できるぞ。
・ディアボラ
今回購入した『ディアボラ風チキンソテー』は、2~3人前で税抜798円。「ディアボラ風」ってのは別にサイゼ特有のメニューではないが、この言葉をサイゼで初めて知った人間からすると、どうしたって反応せざるを得ない。
中身はミックス野菜(玉ねぎ、きゅうり、赤パプリカ)が130グラムに……
鶏もも肉(下味付き)150グラムが2袋。
粉末調味料とタレが1袋ずつ。
あと用意するのはフライパンとオリーブオイル(または油)だけである。こちとら「できるだけ自炊はしたくないマン」なので、このラクチン仕様は大変ありがたい。さあ、それでは手順に従って調理していこう。
【作り方(調理時間:約10分)】
①:フライパンに小さじ1のオリーブオイル(または油)をひいて熱し、ミックス野菜と1袋の半分量の粉末調味料を加え、強火で約1分炒める。
②:①を一旦取り出し、フライパンに残った油をキッチンペーパー等で軽くふき取る。
③:フライパンに火をつけずに調味液をきった鶏もも肉を皮目を下にして並べ、①の残りの粉末調味料を振りかける。
④:フタをせずに強火で約4分焼く。
⑤:鶏もも肉を裏返し、フタをして約3分焼く。
⑥:火が通ったらタレを加え、肉全体に絡んだら火を止める。
⑦:⑥を皿に取り出し、②のミックス野菜を脇に盛り付けたら……
完成だ!
・実食編
ディアボラ(と私が勝手に呼んでいる野菜)の存在感に関しては、サイゼと比べてミールキットの方が圧倒的に上である。ミールキットのディアボラはチキンの付け合わせというよりも、それ自体がメインの一角としてゴリゴリに主張してくるのだ。つまり野菜の圧が強い。
鶏もも肉は一口サイズにカットされており、食べやすい反面、サイゼっぽさは希薄。皮もサイゼみたいにパリッとはしないのだが……あれ? もしかしてこれ、サイゼよりウマくね? 鶏肉そのものがサイゼよりもウマいような気がしてならない。
タレはしょうゆをベースに生姜、ニンニク、そしてガルムソースの特徴である魚醬(ぎょしょう)が使われている。味が濃いので煮つめすぎには注意だが、10分少々で作った割には “上等な晩ごはん” 感のある仕上がりで実にナイスだ。ミールキット、有能である。
ただ、ディアボラに関してはやや不満が残った。商品名通りシャキシャキしているし、粉末調味料でしっかり味付けもした。なのに、サイゼのディアボラとは “何か” が決定的に違うのだ。この差は一体何なのか? 考えるにつれ……逆にこう思うようになった。
サイゼのディアボラって……アレ何なん?
・深まる謎
他のディアボラ風チキンを食べて初めて分かる、サイゼディアボラの得体の知れないウマさ。トータルのクオリティではミールキットに軍配が上がるにもかかわらず、結果的にそれがサイゼのディアボラの異様さを際立たせるという謎な事態に。さすがイタリアン悪魔。
・結論
コープデリは量が少ない(2~3人前とあるが、男なら1人で余裕)という欠点を除けば、かなり使い勝手の良い商品という印象を受けた。フルタイムで働きながら子供の食事も作る、みたいな人には特にオススメである。ただし……サイゼのディアボラとはまったくの別物なので、その点だけは注意していただきたい。