290円(税込み)ランチ。そんな文字が目に飛び込んできたのは浅草鳥越のおかず横丁でのことだ。「おかずの店が特に多いわけじゃないのになんで『おかず横丁』って言うんだろう?」と1軒1軒見て回っていたところ、この店『ハコベン本舗』に出会ったのである。ちなみに、なんでおかず横丁なのかは分からなかった。
どうやら弁当屋のようだが営業時間外の模様。しかし、店外のメニューを見ると、唐揚げ、とんかつ、ハンバーグとちゃんと弁当してる。コンビニの小さいおにぎりセットでも税込みだと300円以上するのに税込み290円で本当にこれが食べられるのか? そこで実際に注文してみた。
・弁当を3つ購入してみた
安いのは嬉しいが、安すぎると裏を勘ぐってしまうのが人間というものである。税込み290円とか、もはや安さの衝撃以上に「ショボいのかなあ」とか「マズイのかなあ」とか考えてしまう価格だ。したがって、私(中澤)もある程度覚悟を決めて注文したわけだが、まず言おう。
普通にウマイ。
念のため、「ミートボール弁当」「ハンバーグ弁当」「唐揚げ弁当」の3つを購入した私。ミートボール弁当のミートボール量こそ多少安さが感じられたものの……
ハンバーグ弁当は290円なのに目玉焼きがついてるし、
唐揚げ弁当にいたっては量も味も申し分ない。食べると、カラッと揚がった衣の中からジューシーな鶏の旨味が口に広がった。
チラシによると、この唐揚げ弁当は人気2位なようである。そりゃ人気ランキングにも入るわってなもんだ。ちなみに、1位はかつ煮弁当で3位は親子丼らしい。
購入した中では多少安さを感じたミートボール弁当も税込み290円だったら普通に納得できるレベル。疑ってごめんなさい。私が汚れておりました。
・ただし
胸を張って「激安」と言えるこの弁当屋。個人的には、特に食べたいものがない時は全部ここで良いくらいの気持ちになった。3食ハコベン本舗でも一向に構わん! それでも870円だ。ただし……
11時から12時30分までしか営業してないけど。
そう、冒頭で営業時間外だったことを申し上げたが、この営業時間が日中の1時間30分のみなのである。ちなみに、注文は当日午前11時までに電話かFAXかメールで行う形で1個からの購入も可。
・安さの理由
安さの理由にはこの注文方法も関係しており、前もって注文をしてもらうことによって売れ残りのロスをなくしているそうだ。
なお、11時から12時の間は台東区の限られた範囲ながら宅配も行っている。店舗内は接客用のカウンターなどはなく、ほぼ事務所と作業場みたいな感じだったので、基本は宅配弁当屋なのかもしれない。
胸を張って「激安」と言える『ハコベン本舗』。小さいながら、需要は間違いなくあるだろう。テイクアウト全盛のこのご時世、色んな戦い方があるものだと思わされた。
・今回紹介した店舗の情報
店名 ハコベン本舗
住所 台東区鳥越1丁目13番2号
営業時間 月~金11:00~12:30(注文11時まで)
定休日 土・日・祝
参考リンク:ハコベン本舗
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.