
カルディや大型スーパーの缶詰コーナーでみかけるカラフルなサバ缶。スタイリッシュなデザインに、「Ça va?」なんて書いてあるもんだから、輸入食品だと思っている人も多いのでは。
実は岩手産で、東日本大震災で被災した三陸の水産業支援がスタートながら、全国的な知名度を獲得したという胸アツなストーリーがあるのだが……そういった予備知識なしにも、めちゃくちゃ美味しいので、未体験の方はちょっと聞いていただきたい。
・「Ça va(サヴァ)? 缶」(参考購入価格:税込408円)
「輸入品?」と思ってしまう理由は、このパッケージにある。失礼ながら、よくあるご当地缶詰とは一線を画した、都会的で洗練されたデザインなのである。
シンプルに表現されたサバのシルエットに「Ça va?」のフランス語。岩手から全国へ向けて「元気ですか?」と声をかける意味だそう。
味の違いは、同デザインの色違いで表現される。第1弾の黄色に加えて緑、赤、黒、水色が揃い、ギフトとしても写真映えする。
サバ缶といえば水煮か味噌煮が定番だが、オリーブオイル漬け、レモンバジル味、パプリカチリソース味、ブラックペッパー味、アクアパッツァ風と、どれもレストランのメニューのようである。
小売価格は店舗によって異なるが、筆者の最寄りの大型スーパーで400円ちょっと。一般的な感覚としては「え、高い」と思うかもしれない。平均的なサバ缶のおよそ3倍という価格設定に、開発当初は内部からも反対の声があったのだという。
内容量は固形部分で110g、全体では170g。よくあるフレークタイプのツナ缶が70g~80gだから、ごろりと大きい「ごちそう缶」なのがわかる。
・オリーブオイル漬け
代表作のオリーブオイル漬けを開けてみよう。もちろん缶切りいらずのイージーオープン缶だ。
輪切りの胴がそのまんま入っている! 2つの切り身でできたスキマには、細い尾の部分を詰めてあるという丁寧さ。缶のフチまで身が詰まっていて、水分でごまかすようなところは一切なし。これが400円の迫力である!
みっちり締まった身は、まるで鶏肉のかたまりを食べているようだ。筆者はいわゆる生魚が苦手で、「磯臭さ」や「生臭さ」には敏感である。マグロも赤身ならいいが、トロになると脂っぽくて食べられない。
ところが、サヴァ缶は見た目こそ「いかにも魚」であるものの、さっぱりとして生臭さがまったくなく、魚嫌いでも食べられそう。長期保存の役割を超え、もとのサバよりも風味よく美味しくなっているのでは!?
オリーブオイルの香りはそれほど強くない。あるのはサバ本来の味わいだけ。かむとジワジワと旨味が染み出す。
そのままでも食べられるが、自己主張が強くないのでドレッシングをかけたり、料理の素材として使うのもいい。パスタなど洋風アレンジにもぴったり合うだろう。
・レモンバジル味
一方の「レモンバジル味」。こちらも身が詰まっているのは同じだが、開封するとバジルの香りが一面に広がる。
これはもう、しっかり味つきで、そのまま前菜になりそう。サラダチキンならぬ、サラダサバなんていいのでは?
ざっとほぐして食パンにのせて……
焼いたらサバトーストである! サバサンドに代表されるように、パンとサバは意外にも相性抜群。
ちなみに皿にも出してみたのだが、トロトロの煮魚をきれいに盛りつけるのは至難の業だったので、おつまみにするなら缶のまま食べるのがオシャレである。スタイリッシュな缶は食卓にそのままあっても手抜きにみえない。よく考えられてるなぁ。
・なんと「ばかうけ」になる
そんなサヴァ缶、今度は「ばかうけ」とコラボ。現在は一部コンビニで先行発売中で、5月31日より全国の菓子売り場に登場するそう。
復興支援で新商品を開発する、というのは珍しい話ではない。しかし「同情票」といえば聞こえは悪いが、社会的な関心が弱まるにつれ、売上も右肩下がりになっていくのが常ではないだろうか。
いつのまにか震災関係なく「オシャレなサバ缶」としての地位を獲得し、ブランドとして確立したというのは稀有(けう)な例である。各種オンラインストアのほか、カルディでも取り扱っているのでぜひ!!
参考リンク:岩手県産株式会社、フーズチャネル、カルディオンラインストア
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.
▼一般社団法人「東の食の会」
冨樫さや













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