私(佐藤)は東京チカラめしを思うとき、「波瀾万丈」という言葉が頭をよぎる。2011年に新しい牛丼チェーンの1つとして誕生し、吉野家・すき家・松屋と並ぶ「牛丼四天王」に加わるかに見えたチカラめしは、100店舗まで拡大した段階で急失速。いまでは全国に1桁の数のお店しか存在しなくなった。

その東京チカラめしの新宿西口1号店がまたまたリニューアル! さらに今年6月には香港に新店舗をオープンする予定なのだ。ここで息を吹き返すのかチカラめし! 今後こそ覇権を獲りに行くことになるのか!? 浮き沈みの激しいその経営状況はまさに波瀾万丈だ。

・2度目のリニューアル

東京チカラめしを知らない人のために簡単に説明すると、このブランドは居酒屋「金の蔵」などを運営する三光マーケティングフーズの牛丼チェーンだ。「焼き牛丼」を武器に、またたく間に店舗を拡大し、約1年で100店舗を達成したものの、閉店する店舗が続出し、現在は関東に4店舗、関西に2店舗を残すのみとなった。

新宿西口のお店はチェーン1号店であり、2020年5月に「新東京チカラめし」リニューアルしている。陰ながらチカラめしを応援している私ではあるが、その時のリニューアルに気づいたのは、半年後だった。だって、全然情報が入って来ないんだもん。気づかないよ。



そして今年4月12日に、さらに生まれ変わっていた! 看板から「新」がなくなっているじゃないか。若干以前の看板のテイストに戻っている気がする。


新しくなった看板メニューは「目玉焼きがのってリニューアル!!」の焼き牛丼だ。並盛は税込600円。イートインならみそ汁付き。目玉焼きがトッピングに加わったこと以外は、それほど新しくなったようには見えないのだが……。味も変わったのか? 食べてみないとわからないなあ。


なお、焼き牛丼はしょう油ベースのレギュラーと、うま塩焼き牛丼、味噌焼き牛丼の3種類に増えている。公式ページによると、関東と関西で品揃えが異なっており、このお店では、以前提供していたチーズ焼き牛丼がなくなっていた。チーズなくなったのか、ちょっと残念。


・味は少し変わった?

テイクアウトでレギュラーを持ち帰ったので、さっそく味をたしかめてみることにしよう。


フタを開けてよ~く見たところ、やっぱり以前と変わっていないと思う。肉が厚くなった様子はないし、タマネギが増量した感じもない。


良くも悪くも以前のままだ。少なくとも見た目は。


別添えの目玉焼きをオン! だがしかし、オンしても私の胸に去来するものは何もない。心がスーンとしている。まあ、目玉焼きにトキメキを感じる歳でもないしなあ。温玉ならちょっとトキメクかもしれないなあ。目玉焼きと温玉、どちらかを選べると良いかもしれないねえ。


しっかりと観察した後に食べてみると、若干味が変わった気がする。しょう油の香ばしさが微増したんじゃないだろうか。使用する調味料を変更したのか、それとも焼き加減を変えたのか。以前よりも少し “香ばし度” がアップした印象を受ける


・東京チカラめし、海外へ

味に劇的変化はない。だが、こうして少しずつでも前進していることが感じられて、うれしく思っている。このコロナ禍の厳しい状況でも、前に進むその心意気が気持ち良い。

実はチカラめしの6号店は、4月14日に総務省にオープンしたばかりだ。さらに、6月には香港への出店も決定している。長らく停滞期間を過ごしてきた東京チカラめしは、ついに動き出したぞ! もう四天王最弱とは言わせない!! ここからきっと快進撃が始まるんだ! 期待しているぞ、チカラめし。また100店舗達成することを願っている。


・今回訪問した店舗の情報

店名 東京チカラめし 新宿西口1号店
住所 東京都新宿区西新宿1-15-3 オムニクスビル1F
時間 8:00~20:00(L.O.19:45)

参考リンク:東京チカラめし
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24