なんでも今年の皐月賞の売り上げは、191億7266万7100円で対前年比124.7％とアップしたらしい。理由はいろいろあるだろうが、引き金となったのはおそらく人気のウマ娘。そこからリアル競馬に参入した人が多いと思われる。

で、ウマ娘好きならウマ娘たちの血を引いた「ウマ娘馬券」を買っているはずだが、血統表はパッと見だと複雑で見方が分からない──なんてこともあるに違いない。そこで今回は、ウマ娘から競馬を始めた人にオススメしたい激アツ血統をお伝えしよう。

・ウマ娘馬券に頻出するかも

ウマ娘の、ウマ娘による、ウマ娘のための馬券を買うなら、まずは競走馬の父親に注目していただきたい。いろんな血筋がある中から、そこに名前があったら “ずきゅんどきゅん” でアツいのがこれから紹介する2頭……そのうちの1頭がエピファネイアである。

ウマ娘の名前はどこにあるのかというとその母方。母は日米オークスを制したシーザリオという名牝で繁殖に入ってからもエピファネイア、リオンディーズ、サートゥルナーリアといったG1馬を輩出。超がつくほど優秀な牝馬なのだが、彼女の父はなんと……

スペちゃん（スペシャルウィーク）なのだ

そしてスペシャルウィークは母父にマルゼンスキーを持つから自然とウマ娘の血が2つ入っていることになる。ただ、激アツというからには他にも推しポイントがある。そう！

エピファネイアは種牡馬として人気沸騰中。初年度産駒からデアリングタクトが無敗で牝馬三冠を達成、牡馬もアリストテレスが菊花賞を2着、さらに今年は先日の皐月賞を勝ったエフフォーリアまでいる。今まさにノリにのっているお父さんだと言っていいのだ。

しかも、ディープインパクトをはじめサンデーサイレンス系の血が多い今の日本競馬界において、エピファネイアは交配しやすいのも人気を後押し。

エピファネイア自身もサンデーサイレンスの血を引いているものの、スペシャルウィークの父のところまで遡るため近親交配で危険な配合とはなりにくい。つまり……

今後、競馬界でエピファネイアの血が増えていくのはもはや必然。数が多い上に実績を見ても走る可能性が高いから激アツ……いや、鬼アツなのである。

・ステマ配合

そしてもう1頭は「金色の暴君」ことオルフェーヴル。もし出走表に名前があると “ばきゅんぶきゅん” でアチチのチ！　というのも!!

同馬は牡馬三冠を制してフランスの凱旋門賞で頂点に立ちかけた歴史的名馬。日本競馬界がサンデーサイレンスの血だらけというのは先述した通りだが、圧倒的な存在だったディープインパクトが亡くなった今、次なるサンデー系の中心になるかもしれないのだ。

三冠馬で産駒（子ども）の数が多いこと、すでにラッキーライラックやエポカドーロといったG1馬を輩出していることもオルフェーヴルの大きな強み。そういえば皐月賞で上位人気だったラーゴム（結果は13着）のパパでもある。

んでもって、肝心のウマ娘の血はどこにあるのかというとこれまた母方。ステイゴールドと黄金配合……ネット上では「ステマ配合」とも呼ばれた……

母が父・メジロマックイーンの牝馬（ステイ×マック＝ステマ）なのだ。人によって推しウマ娘はそれぞれだが、もはやメジロマックイーンの血が入っているだけで推せるトレーナーさんもいるのではないだろうか。

ちなみにゴールドシップもオルフェーヴルと同じステマ配合。出走表で見かけたら予想に加えるのも楽しみの1つになるだろう。そうそう、パパ繋がりでいうとエピファネイアとオルフェーヴルの他にも……

母にエアグルーヴを持つ良血馬のルーラーシップや……

父方にグラスワンダーを持つモーリスといった種牡馬もこれから目立つ存在になりそうだ。2頭と言いながらついつい4頭も紹介してしまったが、せっかくなので最後に豆知識をもう1つだけ。

競馬をやっていると「またディープ！」と思うくらいディープインパクトの子孫ばかり。ここからウマ娘の血を探すとなかなか見当たらないが、ウマ娘好きにとって激アツ産駒がいる。なんとディープインパクトの国内ラスト産駒を産んだのは……

スイープトウショウなのでぜひ覚えておいてほしい。まぁ22年の夏以降にデビュー予定だから気が早すぎる話ではあるが、トレーナーさんとしては推さずにいられないはず。ディープインパクトが残した最後の最後の衝撃。今は元気に育つことを祈りたい。

今週末こそG1がないが、来週の天皇賞（春）から安田記念まで6週連続で開催される。当サイトでは「ウマ娘馬券」を連載中なので気になるトレーナーさんはぜひチェックしてほしい。

参考リンク：スポニチ、Twitter @northern_horse
執筆：原田たかし
Photo：© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会、(C) Cygames, Inc.
ScreenShot：ウマ娘（iOS）