ちょい待ち、ちょい待ち。何の悪ふざけ? 38の蔵元が作り出した酒を全部ちゃんぽんして販売するって、ナニゴト!? そんな記者の思いとは裏腹に、販売元は至って真面目で本気のようだ。

『#OITAの日本酒全部まぜてみた』『#OITAの麦焼酎全部まぜてみた』の名で、絶賛販売中な大分県の酒。なぜそんな狂気じみた所業を……と感じながらも、気が付けばポチっとしている自分がいた。こうなりゃ、味を確かめてやろうじゃないか! 

・酒の消費回復が目的

『#OITAの日本酒全部まぜてみた』『#OITAの麦焼酎全部まぜてみた』は、新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ酒の消費回復が目的として生み出されたという。値段は日本酒、焼酎ともに送料別で、税込1320円(720ml)だ。

上記した通りで、これは大分県内の蔵元38箇所が集まり、各々が持ち寄った酒をブレンドして商品化したもの。ふむふむ? いやいや、普通に売った方が売れるんじゃないの? どのお酒も、そのまま飲んで十二分に美味しいでしょうと思うのは記者だけだろうか。

本当に、なぜ混ぜてみたのだろう。疑問でしかない。しかも、なんだかモッタイナイ気さえする。それとも混ぜることにより、どえらく美味しい酒が出来上がるのか? ゴチャゴチャ考えていても埒(らち)が明かないので、実際に飲んでみよう。

・ちゃんとしていた

なんと言うか、九州の人間はこーゆーことしがちよね、などと思いながら開栓。鼻をかざすと、馴染みある日本酒(麦焼酎)のよい香りだ。グラスに注ぐと、奇麗に透き通っている。

さっそく口に含んでみると……意外とスタンダード! よく知っている日本酒、焼酎の味がする。雑味が全くと言って良い程になく、スッと飲めてしまう。多くの種類を混ぜすぎたことにより、一周回ってすごく普通に美味しい味に仕上がっている気がする。

ただし後味は非常に爽やかでありながらも、よくよく味わえば色いろな味を感じる。このあたりが、混ぜたからこそであるのかもしれない。いやはやしかし、思ったよりも落ち着いた味で拍子抜けだ。ウマいっす!! 

想像以上にちゃんとしていて、思わず申し訳ない気持ちになったのは言うまでもない。狂気じみたことして、だなんて言ってごめんなさい。各酒造が手塩にかけて育てた酒たちの持つ力は、さすがでした! いやあ、びっくりしたなあ。

見た目はよくある酒、中身はよくない感じの酒、でも味は意外とスタンダード。その名も『#OITAの日本酒(麦焼酎)全部まぜてみた』は、各5千本限定とのことだ。気になる人はお早めにどうぞ。

参考リンク:八鹿酒造 #OITAの日本酒全部まぜてみた
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

▼『#OITAの日本酒全部まぜてみた』

▼『#OITAの麦焼酎全部まぜてみた』

▼なぜ混ぜた……陽気な説明書きにやや不安になる

▼予想外にちゃんとしていて、申し訳ない気持ちになりました。美味しかったです