「回転寿司屋」は、そろそろ名前を考え直すべき時期に来ているのではないか? なぜなら寿司以外が充実しすぎていて、寿司を食わないことさえあるからだ。そういう私も、くら寿司はスイーツ屋だと思っている。実際のところ、1日限定20食のスイーツブランド「KURA ROYAL」は侮れない。

2021年4月16日から、そのブランドに「マンゴーパフェ」が仲間入りしている。さっそく食べに行ってみると、税別480円(一部店舗では税別490円)とは思えないほど高いクオリティであるとわかった。もう回転寿司屋と呼ぶのはやめよう!

・進化するくら寿司のスイーツ

はたして回転寿司屋に代わる名前は何だろうか? 私の訪ねた西新宿店でも、利用客のほとんどが卓上端末(もしくはスマホ)で注文し、直線レーンで受け取っている。「回転」でないなら「直線」だ。そして「寿司」以外を食べるのなら「食い物」だ。

ということで「回転寿司屋」は「直線食い物屋」と名乗るべきだと私は考える。だって、そうだろ! スマホでマンゴーパフェ頼んでるんだから。拙者はもう「回転寿司屋」と呼びたくないでござる!


見てくれよ、このパフェを。寿司屋のものじゃないだろ?


KURA ROYALといえば、今年1月の「いちごのシュークリーム」も2月の「びっくらチョコドーム」も、独創的でなおかつ美味しかった。このマンゴーパフェにも自然と期待が高まってしまうじゃないか。


・裏の部分

パフェをよく見ると、てっぺんには完熟マンゴーといちご。そして、イタリアジェラート協会の認定した「マンゴージェラート」をトッピングしている。


これらの品々はいわばスイーツの “表” の部分であり、それが美味しいのは当たり前だ。ぶっちゃけて言うと、表に原材料費をかければ、美味しいスイーツに仕上がる。私がKURA ROYALを評価しているのはそこじゃない。むしろ “裏”の部分だ。

パフェではありがちなのだが、高さを出すためにコーンフレークを詰めまくるケースがある。見た目に華やかではあるけど、コーンフレークは食べていて飽きる。これこそ“裏”の手抜き。原価を抑えるための工夫のひとつだ。

その点、KURA ROYALはそこで手を抜かない。このパフェもフルーツの真下にミルクブラマンジェを敷き、味に飽きないようにラズベリーソースを仕込んでいる。


さらに、最下層にはアルフォンソマンゴーを使ったマンゴーゼリーを注いでいる。どこの層にも、間に合わせのものが入っていない。たかだか500円程度のスイーツに、しっかり力を入れている。寿司屋のオマケとしてスイーツを扱っていないことが良くわかるのだ。


ちなみに、この「マンゴーパフェ」は5月11日までの期間限定販売で、4月29日と5月1~5日しないとのことだ。

それにしても、KURA ROYALはどこまで進化するのか。この調子なら、1年後にはスイーツ専門店をオープンしているかも? その日が来ることを大いに期待したい。直線レーンでスイーツだけを流す、直線スイーツ屋を作ってくれ~!


・今回訪問した店舗の情報

店名 くら寿司西新宿店
住所 東京都新宿区西新宿7-1-7 新宿ダイカンプラザA館2F
時間 11:00~20:00(時短営業中、持ち帰りは21:00まで)

参考リンク:PRWIRE
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24