ショウガが入った食べ物は大体ウマい。というより、ショウガって本当にウマいですよね。ショウガに対してトコトン甘口な私。最近『あらごしジンジャー』というのが人気と聞いたが、商品名からはウマそうな予感しかないな。で……『あらごしジンジャー』って何?

気になって調べたところ、正体は『ジンジャーリキュール』らしい。たぶんジンジャーエールのお酒版って感じかな? 辛さが強めなヤツがおいしいんだよね! 試しに買ってみよ〜 ……とか甘いこと言ってたら大変なことになったぞ。注意喚起の意味も込めてお知らせしておく。

・あらごしシリーズの刺客

ショウガはウマいうえ、積極的に摂取したい食品でもある。「とにかく体によさそう」というイメージがあるからだ。食卓の名脇役なんだよな、ショウガってヤツは。

『あらごしジンジャー』を販売するのは奈良で120年以上の歴史を持つ梅乃宿(うめのやど)酒造。日本酒をメインに製造する大マジメな造り酒屋なのだが、『あらごし梅酒』『あらごしみかん』をはじめとする『あらごしシリーズ』が大ヒット商品になった。

最近新たに登場した『ジンジャー』は、シリーズ初の野菜を使ったリキュールなのだという。価格は1800ml入りで3300円(720mlは1650円)。アルコール度数15% 。香料、着色料、人工甘味料は不使用。原材料はこだわりの国産ショウガのみだ。

原液のままチビチビ飲むのもいいが、基本は何かで割って飲むもの。メーカーが「黄金比率」と推奨する割合が “あらごしジンジャー1 : 割りもの3” だから、ここは言われるままにやってみるとしよう。

まずは普通のソーダ割りから。原液をコップに適量入れて……次は氷とソーダを……


……入れた瞬間! はじける炭酸とともに強烈なジンジャーの香り! た、たまらな〜い!!!


・本物よりショウガっぽいのでは

これは困ったことになった。冒頭でも述べた通り、私は無類のショウガ好きなのである。本物以上に激しいショウガの香りがした段階で、飲む前から「絶対ウマいヤツ」とほぼ確信してしまっているぞ。これじゃ正当なジャッジができないかもしれない。

と、いうわけで酒好きで知られる当サイトの原田記者に試飲してもらうことにした。この男は以前、豚のショウガ焼きを食べて「ホイコーローはウマイ」と言ったことがある。彼が「ショウガだ」と気づいて初めて『あらごしジンジャー』も一人前といえるだろう。

しきりに匂いを気にしている様子だが、正体がジンジャーであることに気づいているのだろうか? 黙ってコップに口を付ける原田記者。次の瞬間……


原田「アーーーーーーーーッ! 辛い!!!!」



原田「…………でもウマイ!」


・表現力はどうしたのか

「しっかり説明してほしい」と苦言を呈すと、「カッ! として……バゴーン! と来て……スッ! って感じ」という、ほぼ擬音のみで構成された返事が返ってきた。お前はミスタージャイアンツなのか? どうやらビックリしすぎて語彙が消失しているもよう。


困惑する周囲をよそに、再びコップに口をつける原田記者。



原田「アーーーーーーーーッ! 辛い…………」



原田「………………ウマイ!!!」


いや、おしゃべり下手くそライターなのか? 語彙が消失した彼の証言を翻訳すると「ショウガの強烈な辛さがヤバい」「キレがエグい」「でも不思議と飲みやすい」ということのようだが、信頼感に欠けるため自分でも飲んでみることにした。すると……


・オススメの最上級

私は原田記者と同様、思わず「アーッ!」と叫ぶことになった。コレ、想像の10倍くらい上をいく辛さなのである。イガッとくる辛さはショウガの醍醐味。しかし、一気に口にすると「イガッ」が舌とノドにしばらく残る場合もある。

ところが『あらごしジンジャー』は強烈な辛みを感じるものの、不思議とすぐ消えてゆき、スカッと爽快な後味とほのかな甘味が残る。まさに「カッとしてバゴーンと来てスッ」という説明がピッタリだ。原田記者はあれでなかなか、表現力豊かなのかもしれないな。

ライターという職業上、色々なおいしいものを紹介している私だが、今回の商品は個人的に近年で稀にみるウマさと衝撃だった。コップにはすりおろしたショウガがこれでもか! と大量に浮かんでいる。

『あらごしジンジャー』は「ジンジャー風味」などといった甘いシロモノではない。これはまさに……「ショウガそのもの」だ。予想も常識も完全に超えてきている。逆にショウガが苦手な人は細心の注意を払うべきだろう。


・たぶん何に混ぜてもウマい

さて、あらごしジンジャーのアレンジ方法は他にもたくさんあるようだから、いくつか試してみることにする。


まずは「あらごしジンジャーをジンジャーエールで割る」という神をも恐れぬ所業、名付けてジンジャー狂のための『最強ジンジャー』から。慣れてきたらショウガのスライスも入れると、辛さの向こう側が見えるとか見えないとか。


原田「辛い…………ウマイ」


お次はちょっと大人向け。リキュールをビールで割る『あらごしシャンディーガフ』もいってみよう。ビール大好きな原田記者は嬉しさのあまり目が消失しかけているようだ。


原田「辛い…………ウマイ」


あらごしシリーズの基本的な使い方としては「梅酒みたいな感じ」をイメージして頂ければ近いと思う。水でもお湯でもお酒でも、あらゆる液体で割ることが可能だ。個人的には料理にも絶対合うと確信しているぞ。今めちゃくちゃ女子っぽくてイイこと言ったね!?


・料理にも合うらしい

……と思ったら、あらごしシリーズを料理に活用する方法は、すでに多くのファンが実証済みらしい。メーカー側も推奨しているようなので、今度ホントにやってみよう。

梅乃宿の公式サイトでは、他にも多くのアレンジ方法が紹介されているからチェックしてみて頂きたい。スカッとした飲み物が欲しい時は、あらごしジンジャーがマジでオススメ! これから始まる夏本番までに各自入手しておいてくれ!

参考リンク:あらごしジンジャー
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

▼買おうとしている原田記者

▼よく見るとすりおろしたショウガがビンの半分くらいに沈殿しているぞ! 入れすぎだろ!