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この1年間「いつ海外へ行くべきか」だけを考え続けた私があえて今パスポートを更新した理由

2021年2月21日

思えば私はこの1年、「どのタイミングで海外へ行けばいいか」ということばかり考えていた。現在、日本からの渡航を無条件に受け入れている国はないが、「特定の条件を満たせば入国可能」という国は意外と多いのだ。

とはいえ私は海外に行けなかったからと言って、生活に困窮するほどの立場ではない。そのため結局は自粛し続けて現在に至る……つまり、「行こうと思えば今すぐ行けんこともない」と想像することで、何も楽しみがないコロナ禍を乗り切ってきたのだ。

ど〜しても我慢できなくなったら、その時は思い切って行ってしまおう。不必要な外出を避け、日本へ当分帰ってこなければ誰の迷惑にもならないはずだから……。

・とはいっても……

ちなみに渡航予定ゼロなりに、各国の状況と自分の希望とを照らし合わせた結果、私は「仮に今行くとすればヨーロッパ」と狙いを定めていた。旅行予約サイト『スカイスキャナー』には現在、各国へ渡航する際の『制限レベル』が確認できる機能が追加されている。

これを見れば “渡航は絶対に不可能” なのか ”隔離期間や陰性証明書提出など一定の条件を満たせば可能” なのかがひと目で分かるのだ。メッチャ便利! さすがスカイスキャナー! 暇さえあればサイトを開き、架空の旅行日程を計画していたワタシ!


そうこうするうち飛び込んできたのが……



「EUが日本からの渡航を原則禁止」というニュースである。


・が、しかし!

そのニュースを聞いた私は、即座にパスポート更新に必要な書類を集め始めた。実は1年近く前に期限が切れていたのを「どうせしばらく渡航できないから」と放置していたのだ。ヨーロッパ旅行への道のりが一層険しくなった今、一体なぜ?

理由はただひとつ。「次に解禁された時こそ堂々と海外へ行ける。それは……多分きっと、そう遠くない未来」って気がするから。あくまでも感覚的なものであり、「根拠は?」と言われれば難しい。 “海外渡航情報を1年間追い続けてきた者としての直感” としか言いようがないだろう。

しかし私と同様に渡航のタイミングをうかがっていた友人たちの中にも、似たような感覚を抱いた者が少なくないらしい。うまく言えないけれど「ついにEU側もガチで収束させようとしている」という雰囲気がするのだ。

もちろん新型コロナのワクチン接種が開始された、という状況も大いに関係しているのは間違いない。なんとなくだけど、今年中にはどこかしらの外国へ行ける気がする。そしてその時は、ある日突然やってくる気がする……!


・備えよう、今のうちに


仮にそうなった場合、パスポートセンターが混雑することは必至。ならば今のうちに取得や更新を済ませておくべきと考えたのだ。ちなみに私はこれまでパスポートの更新を5回ほど行った経験があるが、一度もスムーズにいったためしがない

まずパスポート申請に必要なのが戸籍謄本(または戸籍抄本)である。これは本籍地の役所で発行してもらわねばならず、代理請求できるのは直系の親族のみ。地方出身者にとって非常にめんどくさいシロモノだ。

ただし最近ではマイナンバーカードがあれば全国どこのコンビニでも証明書が発行可能という、便利なサービスが始まっている。実は私、この日のためにマイナンバーカードを取得しておいたのだ。備えあれば憂いなし、ってね!


が、なぜか私の本籍地はシステム未対応というオチ……!


と、いった具合にパスポート申請にはアクシデントがつきものだ(戸籍抄本は結局母親に送ってもらいました)。いつもなら数時間待ちもあるパスポートセンターだが、現在のところ全く混雑していない。申請、受け取りともに一瞬で終えることができるぞ。

ちなみにパスポート申請には通常だと計3つの窓口(申請で2つ、受け取りで1つ)を通過する必要があるのだが、今回私は3つ全ての窓口で「本当にこの写真で大丈夫?」と心配されるという、貴重な体験をすることができた。

どうやら現在の私の髪型が “色褪せたピンク色のプリン” であることを心配してのことらしい。突然のひらめきで申請したため、思いがけず雑な顔写真になってしまったのだが……それもまた思い出。混雑していない今だからこそ、窓口のお姉さんたちとのんびり交流できたのかもしれない。


・夢の追加ページ

さて我が国のパスポートが昨年より新しいデザインに切り替えられたことはテレビ等で大々的に報じられたとおり。査証ページに葛飾北斎の『冨嶽三十六景』が印刷されていて、一気に和の雰囲気が漂う。

余談だがウチの父はよく海外へ行く人で、パスポートは常に出入国のスタンプでいっぱい。査証ページが追加されて分厚くなっていたものである。幼い私は「自分もいつかページを追加するくらい海外へ行きたい」という夢を抱いていた。

しかし近年、世界的に出入国スタンプは簡略される傾向にある。特に欧米諸国は顕著であり、私が一昨年ヨーロッパとアフリカ内をのべ9カ国、トータル20回以上も出入国した際、押されたスタンプは見開き1ページ分にも満たなかったのだった。

この調子だと世界を何周すれば追加ページをゲットできるか見当もつかないが、まぁ、それはそれで夢があってよい。新しいパスポートの期限が目減りする前に、一刻も早く海外旅行を楽しめる日々が戻ってきてほしいと願う。

(※ 記事内の情報は2021年2月19日時点のものです)

Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

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