去る1月12日、「いきなり! ステーキ(※以下、いきステ)」が待望の新商品を発売した。その名も『ワイルドハンバーグ〜ビーフシチュー添え〜』……いやステーキわい。新年1発目の商品がハンバーグ。しかもシチュー添えちゃった! 店名ェェェ……。

──と、ツッコみたくもなるが、それはともかく! どうやらこの商品、2月28日までの期間限定販売らしいではないか。これは必要火急ということで、さっそく食べに行ってみたところ……巧妙な罠だった。

・ビーフシチューフェア開催中

私が向かったのは自宅からもっとも近い店舗「いきなりペッパーランチダイナーUENO 3153店」。店名からわかるとおり、「いきステ」と「ペッパーランチ」が合体した店だ。

お店の入口へやって来ると目に入ったのは「ビーフシチューフェア」の看板! そうそう、お目当てはコレです。今回は『ワイルドハンバーグ〜ビーフシチュー添え〜』の150g(1045円)を単品で注文した。

しかし、ハンバーグはともかく まさかシチューを「いきなりステーキ」で食べる日が来るとは、思わなんだ。


\ ジュワ~~~ッ /

ほどなくして商品が到着。その名の通り、ワイルドハンバーグにビーフシチューが添えられたヤツがきました。コーンやブロッコリー・ニンジンなどの温野菜ものっていて、彩りもイイ! イイのだが……

やっぱり鉄板の上にあるシチューの「場違い感」は否めないな。いったいどんな化学反応を起こすのか?


・実食

まずは、ハンバーグをそのまま1口食べてみると……ウマッ! 外側がカリッと焼かれているのに、中は肉々しさを残したレア~ミディアム気味。お家じゃ絶対にできない “プロの焼き加減” だ! ソースとかをかけなくても、このままでも十分においしい。ワイルドハンバーグってこんなに美味かったっけ?

続いて、シチューもそのままで1口。やだ……これもおいしい。牛肉の旨味とコクがしっかりと口の中に広がる。器に入っているせいかハンバーグと比べると温度は低く感じられるが、牛肉も4つほど入っていてホロホロだ! あまり期待していなかった分、その意外な美味しさに驚いてしまった。 

さてこの商品だが、店先の看板にはこう書かれていた。

「あつあつビーフシチューを(ハンバーグに)ドバッ! とかけて召し上がれ」──と。


 

・ドバッ! とかけてみた

ええ、マジですか……。正直、ぜんぜん気が進まないのだが、そこまで言うのならやってみましょう。さすがにシチューの器ごとかける勇気はなかったのでスプーンを使ってドバッとかけたのだが……


予想通り、ビーフ(ハンバーグ)の上に、ビーフ(シチュー)が乗っかったシュールな食べ物が生まれた。「わ~! まるで牛肉のストーンヘンジや~!」とか言いたいところだが、牛肉同士が完全に戸惑っているのがハッキリと見て取れて、それどころではない。というか、見ているこちらの方が気まずくて仕方がないよ。

それでも一応、味を確かめておくべきだろう。ということで、邪魔だったビーフシチューの肉をどかして、ハンバーグをパクリ。

……うむ。「焼きハンバーグの上にビーフシチューをかけたヤツ」としか言いようのない味で、期待していたような化学反応は見られなかった。シチューもハンバーグもそれぞれ美味しいのだが、それぞれの良さがお互いを殺し合っているというか、味が渋滞しているというか。

もうヤダよう……これ以上、シチューをハンバーグにドバッとかけたくないよう……。

でも どうすんだよ、こいつ(シチュー)……! 


これは完全にハメられたな……こうなったら──


ライスを追加するしかないじゃないか……!


 

・ライス追加へと導く巧妙な罠

筆者に限らず、「肉をガツっと食べたい!」ときに「いきステ」を利用する人も多いのではなかろうか。つまり、ライス(炭水化物)なしでステーキやハンバーグなどの肉オンリーで楽しむ食べ方だ。実際、筆者が取材で訪れた店舗では他の客のほとんどがライス抜きでステーキを食べていた。

しかし、今回の『ワイルドハンバーグ〜ビーフシチュー添え〜』を頼んでしまったら ライスを頼むのは不可避と言っていいだろう。だってこのシチュー、(ハンバーグとの相性はともかく)ライスとの相性がバツグンだもの! 

正月太りをしたからゆる~く糖質制限していたのに、こんな巧妙な罠をしかけてくるとは……! まったく憎たら──いや、肉たらしいぜ! 読者ならびに「いきステ」ファンは、十分に注意してほしい。

参考リンク:『ワイルドハンバーグ~ビーフシチュー添え~』フェア
Report:ショーン
Photo:RocketNews24.