大手ファミレスでもっともパフェが秀逸なのは「ロイヤルホスト」ではないか? 私(佐藤)は大手4社のチョコレートパフェを食べ比べて以降、ロイホのパフェには一目置いている。そのロイホが2021年1月13日より国産いちごを使ったデザート5品の販売を開始した。

もちろんパフェもあるぞ! ということで、さっそく「苺のブリュレパフェ」(税別880円)を食べに行ってみたところ、期待通り安定のロイホクオリティだった。やっぱりよく考えられている。

・ファーストシーズン

国産いちごを使ったデザートフェアは前後半に分けて開催される。現在の「ファーストシーズン」は3月中旬まで、それ以降は2種のメニューを入れ替えて「セカンドシーズン」が開催されるそうだ。シーズンを分けるとは、連ドラみたいだな……。


メニューは「フレジェ仕立ての苺パフェ 税別780円」「苺のミルフィーユパフェ 税別780円」「苺のヨーグルトジャーマニー 税別780円」「紅茶のシフォンケーキ ~苺のソルベ添え~ 税別680円」。それにブリュレパフェの5品である。


・どんな驚きが詰まっているのか?

どれも甘いモノ好きの心を揺り動かす、美味しそうな見た目のものだ。しかし頼むモノは決まった。もっとも高額で高さのあるブリュレパフェを食うしかなかろう! ということで即座に注文した。

そしてその見た目はというと……メニューの写真通り! 宣伝用の写真だけ美しく撮るようなことはない。さすがロイホ、信頼を裏切らない!


グラスいっぱいにカスタードソース(アングレーズソース)を流し込み、それにフタをするようにキャラメリゼ(グラニュー糖などを炙って飴状にすること)している。かすかに焼き色がついていてとても美味そうだ。


下部には、いちごやソルベ(シャーベット)、いちごソースなどが詰まっており、グラスの底まで具材はびっしり。さて、今回はどんな驚きの味を仕込んでいるのだろうか? 食べてみると、驚きはすぐにやって来た。


・塩気と食感の使い方

最初の驚きはトップの真下にあった。キャラメリゼされた表面を砕いて、ひと匙すくってみると、そこには塩キャラメルアイス! 見るからに甘さで押してくるのかと思ったら、いきなり塩味に遭遇するとは。その軽い塩味がカスタードの甘さを引き立てている。

そしてさらにさりげなく仕込まれたピーカンナッツ。その食感が口の中で弾ける。ロイホのパフェはただ甘味を詰め込んだだけではない。随所に「塩気」を仕込むことによって甘味を際立たせている。その演出が実に上手い。これがあるから食べてて飽きないんだよなあ。


食感の演出にも抜かりがなく、見えないところにバナナなんかが入っている。食べたその瞬間は「ナニコレ?」となるが、その柔らかな食感に触れてバナナと分かると、なんだか気持ちが和む。なぜか「やられた……」と感じてしまうのだ。見事な食感の設計だ。

そして終盤に差し掛かるところに、いちごのソルベが待ち構えている。甘さに舌が慣れてきたところに、爽やかなシャーベットを入れて一旦リセット。そして最後のいちごソースで、甘さの余韻を口に残したままエンディングを迎える。


ロイヤルホストは、昭和のファミリーレストランの流れを令和の現在も貫いている気がする。あの頃、パフェは贅沢品だった。子どもにとっては憧れのスイーツだった。その感動と驚きを大切にしているのではないだろうか。だから今でも、こんなに組み立てられたデザートを作れる気がする。これからいちごは旬を迎える。ストロベリースイーツを楽しみたい人は、1度お試しあれ。

参考リンク:ロイヤルホスト
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24