福袋の販売形態には2種類ある。中身が不明なタイプと、最初から中身が明らかなタイプだ。前者は半ばギャンブルじみたものではあるが、しかし福袋は多くの場合どのお店もそれなりにイイものを入れる。ワクワク感やサプライズに満ちた体験を兼ね備えた、ある種のエンターテインメント。
後者の場合、その実態はただのセール。購入者が重視するのは、値段と欲しいか否かのみ。池袋にあるLABI ヤマダデンキの福袋はこのタイプだ。どれもお得ではあるのだが、しかし欲しいか否かは人それぞれ。正直何をレビューすべきか困る。どうしたものか……おや? これって、全ての文明人にとってマストアイテムじゃないか?
・500円
その福袋の値段は、驚愕の税抜き500円。これまでにレビューされた数多の福袋の中で最も安い部類だろう。もしかしたら最安値な可能性も。これほどまでに低価格ながらも、中身はこの日売られていた多くの福袋の中で、最も多くの人にとって必須なものだ。
それは……
なんと……
まさかの……
歯ブラシ&歯磨き粉
ほぼ全人類にとってマストなアイテム。 ご存じの方もいるかもしれないが、歯ブラシと歯磨き粉のセットは、毎年のようにヤマダ電機の福袋として売られている。実は前々から思っていた。ここで歯ブラシ買っておけば、割と便利なんじゃないのか……と。
しかし、誰も福袋で歯ブラシと歯磨き粉をゲットしようとは思わないのか、毎年ずっと売れ残っている。たとえ硬さやサイズ的に微妙な歯ブラシが入っていたとしても、掃除とかに使えるだろう。新品の歯ブラシは歯を磨くためだけに使われなければならない的なルールはないしな。
ちなみに詳細な中身はこうだ
・ビトイーン レギュラーサイズ ふつう オレンジ色
・ビトイーン レギュラーサイズ ふつう 青色
・PROGRIP ふつう 黄色
・PROGRIP ふつう 青色
・PROGRIP ふつう 赤色
・クリニカ フレッシュミント
※福袋なので中身は違っている可能性があります
これで新年も歯がピッカピカだぜ! ところで、どれくらいお得だったのだろうか? ネットでそれぞれの値段をググってみると、ビトイーンは165円、PROGRIPは129円、そしてクリニカは250円で、全て楽天にて見つけることができた(2021年1月2日時点)。
仮にこれらの値段でそれぞれを購入した場合、合計で税込み967円になる。福袋の税込み550円という値段はそれなりにお得と言えよう。
・売れ筋の変化
ところで筆者はしばし福袋の売れ行きを見守っていたのだが、売れていく福袋の傾向が興味深かったのでそちらについても軽く触れようと思う。例年人気のものはシルバニアセットや任天堂Switchなど。
今年もそれらのセットは相変わらずの人気だったが、2種類用意されていたSwitchの片方がまだ売れ残っている段階で……
例年であればそこまで早く売り切れることは無い、20セットもある「空清除菌福袋」なる、空気清浄機とアルコールディスペンサーのセットが完売。
5セットしかないが、5万円とそれなりの値段の「テレワークセット」も完売。
福袋に対する購買意識にすらもガッツリと影響力を発揮してみせるコロナ。メーカーやお店は、テレワーク系グッズとか、除菌系グッズとかでもう少し一儲けできそう……などと思ってしまったのは不謹慎だろうか。なんだか興味深いものを見ることができた気がした。
参照元:楽天[1][2][3]
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.
こちらもどうぞ! → 「2021年福袋特集」
▼これまでに公開された2021福袋記事へのリンク集はこちら