あなたは「幻の卵屋さん」を実際に目にしたことがあるだろうか? 自慢となって恐縮だが、私はつい先ほど見た。東京駅の新幹線改札あたりでだ。もちろん、卵を買った。卵だけじゃなく、高級そうな醤油と米も買った。それから会社で米を炊き、卵かけご飯(TKG)を作って食べたら……めちゃくちゃ美味かった。紛れもなく自分史上最高のTKGだ。

──何を言っているか分からないかもしれないが、私も何が起こったかよく分からない。ただ、これは全て事実である。だから美味い卵かけご飯を食いたければ、東京駅の新幹線改札あたりに行けばいい。急げ。今ならまだ「幻の卵屋さん」が “ある” かもしれないぞ。

・「幻の卵屋さん」とは?

簡単に言うと、「幻の卵屋さん」とは『日本たまごかけごはん研究所』が運営するお店である。そこに行けば、全国の高級卵を1個単位から買うことができるのだ。


いや、卵だけじゃない。『日本たまごかけごはん研究所』が「世界で一番たまごかけごはんに合うお醤油」と豪語する研究所公式醤油や、TKGにぴったりのお米、TKGのお供的なものまで。つまるところ、「幻の卵屋さん」とは最強TKGを作るために必要な全てが揃っている店と言っていいだろう。


ではどんな卵があるのかというと、ラインナップは日によって異なる。私が訪れたときは「第1回たまごかけごはん祭りで優勝した」と書かれた『日本一こだわり卵』や、「一般購入不可の最上級ブランドたまご」という『プレミアム奥久慈』、ゆずの香りがする『ゆずたま』……など、20種類近くが並んでいた。


すべて良さそうで、一体どれがTKGにもっとも合うか分からない。なので、その場にいたスタッフに聞いたところ「いくつか試して、ご自身に合うものを見つけていただくのが一番良いかと思うのですが」と前置きした上で、「個人的には、まず試すなら『日本一こだわり卵』ですかね」と教えてくれた。


なのでそれをチョイスし、他にも何種類かの卵と研究所公式醤油、それにお米(いちほまれ / 約2合分で税込400円)も購入。なお、東京駅ではどの卵を選んでも6個で税込800円。TKG研究所公式醤油が税込1100円で、卵6個と公式醤油のセットが1800円だった。


そして……



その米を炊飯器で炊き、『日本一こだわり卵』でTKGを作る。この際、どのように作るかは極めて重要だが、私は変則・上沼恵美子スタイルで行くことにした。「上沼恵美子スタイル」とは『上沼恵美子のおしゃべりクッキング』で紹介された方法で、ご飯と醤油を先に混ぜるのが特徴だ。



実際に上沼恵美子さんがこれでTKGを食べているかどうかは知らないが、私の中では “間違いない作り方” としての地位を確立している。普通の卵と醤油・ご飯でも十分に美味いTKGが出来ることは何度も実証済みだ。

それを今回は最強の卵・最強の醤油・最強のご飯でやってしまったものだから……



……


……


……


冒頭で述べた通りの結果になった。自分史上最強TKGの誕生である。


考えてみれば当たり前の話で、最強の素材を使えば最強のものが出来る。最強の素材を手に入れるためには、それが売られている場所に行けばいい。よって、あなたも『幻の卵屋さん』を訪れれば、あなたにとっての最強TKGと巡り会える可能性は高いと言えるだろう。


・店の場所が変わる

ただし、注意すべきなのは「幻の卵屋さん」がずっと東京駅にあるわけではないということ。時期によって場所が変わるのだ。具体的に言うと、東京駅(新幹線南乗り換え口 エキュート前)に出店しているのは2020年9月3日までとなる。


それ以降の場所については、お店のスタッフいわく「池袋」だそうだ。では池袋の次は……私には分からないが、日本たまごかけごはん研究所の公式Twitter(@japan_tkg_labo)をチェックしておけばいいだろう。

「幻の卵屋さん」と聞くと、どこで営業しているのか謎……というイメージを抱く人は多いだろうが、SNSをチェックしておけば余裕で分かる。公式Twitterでは、その日入荷する卵の情報などが詳しく報告されており、とても分かりやすい。ネット上では全然 “幻” じゃないから、安心してくれ。

参考リンク:日本たまごかけごはん研究所、Twitter @japan_tkg_labo
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
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▼このように、自分でパックに詰める。好きなものを好きなだけ選べるバイキング方式だ。

▼カードに卵の銘柄を自分で記載する。このカードをパックに入れておけば、何がどの銘柄か分からなくなることはない。

▼自分史上最強TKGが生まれるきっかけとなった『日本一こだわり卵』。なんでも、第1回たまごかけごはん祭りで優勝したらしい。

▼割ってみると、「いつも買ってる卵より若干黄身の色が濃いかな?」という程度だったが……

▼TKGにしたときに本領を発揮した。いつも食べてるTKGより、格段にまろやか。

▼その卵に合わせた米は、福井県産の「いちほまれ」。TKGにするなら、若干かために炊くの良いっぽい。

▼そして忘れちゃいけないのが醤油。

▼「世界で一番たまごかけごはんに合うお醤油です」と豪語するのも納得のクオリティ。これについてはまた後の記事で詳しく紹介したい。

▼こんなパネルもあるよ!

▼ちなみに、お店のスタッフによれば「新型コロナの影響で卵農家の方が卵を出荷できない状況でして、支援のために『幻の卵屋さん』を始めました」とのこと。

▼お店はこのすぐ近く。「エキュート」を目指すのがいいかと思う。

▼ただし、先述の通り東京駅にあるのは9月3日まで。営業時間などは公式Twitterを参考に!
https://twitter.com/japan_tkg_labo/status/1296295755796234242

▼余談だが、本来の上沼恵美子スタイルは卵を先に混ぜる。今回は卵を先に崩すのがもったいなかったので、乗せてから混ぜる変則・恵美子スタイルでいただいた。

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