都内を中心に展開する食品専門の高級スーパー「クイーンズ伊勢丹」。普段「オーケー」を主戦場にしている身からすると、あのスーパーは時給3万くらいないと足を踏み入れてはいけないような気がしてしまうのだが、先日あまりに暑かったため涼む目的でつい入ってしまった。
「クイーンズ伊勢丹」はレトルトカレーがやたら充実しており、普通のスーパーでは見かけない高価なご当地商品もたっぷり用意されている。そんな中、個人的に特に気になったのが「クイーンズ伊勢丹」が独自に手掛けるオリジナルカレーだ。まだ食べていないため矛盾をはらんだ言い方になってしまうが、これは、たぶん絶対ウマい。
・高級レトルトカレー3種
レトルトカレーコーナーで大々的に展開&プッシュされていた「クイーンズ伊勢丹」のオリジナルカレー。今回購入したのは『11種類のスパイスと国産鶏のスパイシーカレー』。
『トマトとカシューナッツのコク深いバターチキンカレー』。
『クミンはじけるキーマカレー』の3種だ。
値段はそれぞれ税抜348円と まごうことなく貴族価格だが、お店で食べることを考えるならむしろ安いと言える。ちなみに『国産鶏とさつまいものグリーンカレー』っていう商品もあったんだけど、グリーンカレーがあまり好きじゃないのでパスさせていただいた。すまぬ。
・実食その1
さあ、まずは『11種類のスパイスと国産鶏のスパイシーカレー』から食べてみたい。パッケージからしてシャレオツな上に、3種類のカレーはすべて国産鶏を使用&化学調味料不使用という安心安全ぶりだ。さすがクイーン。女王陛下。
湯せんしてライスにかけた時点でスパイシーな香りがワッと漂ってくるが、いざ食べてみると唐辛子やマスタードシードなど、様々なスパイスがルーの中で混然一体となっているのがよく分かる。玉ねぎやチャツネも合わせているらしく、まるでお店のインドカレーのような多層的な味わいだ。
個人的にはもう少し酸味があってもいいような気がしたが、3種類の中でもっともレトルト感がないのはこれだろう。オシャレなカフェで1000円くらいで出しても、たぶん誰も気付かないんじゃないか。
・実食その2
続く『トマトとカシューナッツのコク深いバターチキンカレー』は、先ほどと一転してまず最初にカレーらしからぬ甘みがグオ~ンと押し寄せてくる。野菜、特に原材料にあるトマトビューレによるものだろうか。加えてカシューナッツペーストやバターによって、優しくまろやかなテイストに仕上がっている。
ただ、その甘さゆえに人を選ぶ味でもあるかな。ライスにかけるというよりは、ナンか、もしくはカレー単体で食べた方がウマい気がする。食べるスープ的な。ドロリと濃厚なのにどこかサッパリとした、上品な味わいが印象的だった。
・実食その3
そして最後に登場する『クミンはじけるキーマカレー』。先に言ってしまうと、今回の優勝はこのキーマである。これはマジでウマい。まあキーマカレーってどこで食べても大きなハズレはないけど、最近行った口コミの評価が高いインド料理屋よりも確実にウマかったぞ。
口に入れるとまず、商品名の通りクミンの香りがいっぱいにはじける。そして何より食感が素晴らしい。もも肉とむね肉という2種類の部位を使っているからか、一口の中で異なる食感が同時に楽しめるのだ。肉がそぼろみたいにポロポロしていなく、ギュッと噛みしめるような感じなのも良い。シンプルにウマい。
最初の『スパイシーカレー』と比べるとピリッとした刺激は皆無だが、実は後からじんわりスパイスの辛さが効いてくるぞ。3種類の中でもっとも地味かつフツーな佇まいながら、全体的なレベルの高さではピカイチと言えよう。迷ったらキーマを買うべし!
・たまのプチ贅沢に
聖地「オーケー」でたまに買う激安レトルトの軽く4倍はする貴族的代物だが、特にキーマカレーは下手な店で食べるよりもウマいので、ちょっとしたプチ贅沢気分を味わうにはちょうどいいと思われる。「クイーンズ伊勢丹」に立ち寄った際には(その時点で貴族だが)、ぜひチェックしてみて欲しい。