ついに丸亀製麺が寿司業界に殴り込みか──? 2020年7月、そう勘ぐりたくもなる衝撃のメニューが密かに発売開始されていた。その名は『海鮮のっけ丼 かにいくら』──。お分かりの通り、平たく言えば「かにいくら丼」ひいては「海鮮丼」である。
丸亀が……海鮮丼だと? うどんという最大の武器を放棄しているだけではなく、いきなり生ものだと……? おいおい丸亀さんよ、うどんと天ぷらがウマいことは認めるが、生ものを甘く見てやしませんか? よろしい、俺がウソ偽りのないガチレビューをしてやろう。
・ほぼ情報なし
丸亀製麺の『海鮮のっけ丼 かにいくら』は、小が税込み490円、大が税込み980円で販売中の海鮮丼である。単純に大サイズは「ごはん」「ずわい蟹」「いくら」の量がそれぞれ小サイズの2倍になっており “のっけ丼” という通り、自分でいくらとカニをのっける丼である。……だが!
実はそれ以上の情報は皆無に等しい。なぜならホームページには海鮮のっけ丼の “か” の字もなく、どれだけGoogle先生が頑張って検索しても、せいぜい個人ブログに辿り着く程度。おそらく一部の店舗でのみ試験的に導入されている “隠れメニュー” なのだろう。
・うどんでも天ぷらでもない
私(P.K.サンジュン)が『海鮮のっけ丼 かにいくら』を発見したのも単なる偶然である。「ぶっかけでも食おうかね~」と近所の丸亀製麺に足を運んだところ、たまたま『海鮮のっけ丼 かにいくら』を発見したのだ。だがしかし、丸亀の店内で目にするいくらは違和感アリアリ。ハッキリ言って浮いていた。
それもそのハズ、丸亀製麺はうどんの専門店である。「店内製麺」「うどんは生きている」などなど、あれだけゴリ推ししているうどんを捨てたメニューなのだ。さらに言えばいくらはガチガチの生もの。ぶっちゃけ、そっち系のノウハウがあるとは思えない。
私は丸亀製麺が大好きである。愛していると言っても過言ではあるまい。コロナ前は週2で丸亀に通っていたし、かしわ天を1口食べれば「今日は揚げる人の調子がいいな」「コンディション悪いな」とわかってしまう。……が、愛あればこそマズかったらマズいと書く。愛だろ、愛。
・食べてみた
というわけで、今回は『海鮮のっけ丼 かにいくら』の大サイズを注文。価格はいくらカニ丼であればギリ高いと感じない税込み980円だ。丼のご飯はなかなかのボリュームで、かにといくらの盛り合わせは2つ付いてきた。自分でご飯に乗っけると、キラキラと艶やかなカニいくら丼の完成だ。
見た目は合格、ボリュームとしても申し分ない。そして何より……
ウマいッッッ!!!!!!
やや小粒でプチプチとした食感のいくらは、しょう油の漬け加減も絶妙。そんじょそこらの回転寿司とは一線を画した「いいヤツ」である。もちろん超高級店には及ばないかもしれないが、ボリュームとクオリティを考えればコスパはかなり高いのではなかろうか。
・主役はいくら
かにもかにで悪くない。かにの水煮にありがちな生臭さはほとんどなく、かに独特の風味を十分に堪能できる。ただ、いくらほどのインパクトは感じなかったため、個人的には「かにいくら丼」と言いつつも「いくら丼 with かに」くらいの印象だ。かにメインではなく、いくら丼を食べたい人にこそオススメしたい。
というわけで、丸亀製麺の『海鮮のっけ丼 かにいくら』はなかなか秀逸なメニューだから、運良く巡り合えた方はぜひ1度ご賞味いただきたい。ついに生ものにまで手を出し始めた丸亀製麺。この勢いはそう簡単に止まりそうもない。
参考リンク:丸亀製麺
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.