苦しい……。冬から春にかけてそうは思わなかったが、夏が近づいてくるとどうしてもマスクをしているのが辛くなってきた。でもこんな時代だから仕方ないし、周りに迷惑をかけないために必要不可欠。今年の夏は熱中症にも気をつけつつ、上手に付き合っていくしかない。

──とは思うものの、本音を言えばほんの少しだけでも状況が改善されたら嬉しい。そんな希望から私は暇さえあればネット上で “ヒンヤリ” する夏マスクを探す旅をしているのだが……ある日「西川のマスク」という文字が目に入ってすぐさまポチった。それもそのはず、西川とはあの西川、寝具で有名な西川なのである! 安心安全のメイドインジャパン!!

・購入前から期待値MAX

購入してからおよそ1カ月、期待のドラフト1位ルーキーが我がマスク軍に入団した。ポチったのは、Amazon限定で売られている西川のクールマスク4枚入り(税込2190円)。2020年7月6日現在、ベストセラー1位で入荷待ち状態と夏本番が近づくにつれて需要が伸びているようだ。

素材はポリエステル95%、ポリウレタン5%。私はM、Lのサイズ2種類からMを選択した。商品到着まで1カ月ほどかかったが、早く使用感を確かめてみたいという気持ちはとどまることを知らず。なぜなら、商品説明に書いてある文言を一部書き出すと……!!


・接触冷感
・男女兼用レギュラーサイズ
・吸水即乾
・洗濯して繰り返し使用可能(100回)
・耳が痛くなりにくい


といったように、かゆいところに手が届く仕様だったからだ。これがそこらへんで売っているマスクに書いてあるなら過度に反応することもないのだが、いかんせん日本製の「西川」である。同社の寝具でヒンヤリを体験したことがある人ならば、期待するなという方が無理だろう。

それでは使用感を……といきたいところだが、もう結論から言っちゃおう。率直な感想は「こんなマスクを待ってた!」である。かなり有能で私の中ではホームラン。まずはサイズ感とウリとする「接触冷感」から触れていきたい。


・冷感がスゴくいい

いい素材を使っているからなのか、西川マスクはサラッとしていて触っているだけで気持ちいい。ちなみに、私は顔が大きめなので複数回洗ったアベノマスクをつけると……

かなり小さく感じてしまう。だがしかし、西川マスクはというと……!


鼻と口をスッポリと覆う面積があり、随分とゆとりを感じる。また、紐部分を引っ張るとビョーンと自然体で伸びてくれるため、顔面サイズをあまり問わず守備範囲は広い。それでいてピタッとしているのに苦しさはない。

ただ、暑い中マスクをしていると、私は息苦しさから「オエッ」と気持ち悪くなってしまう。現に気持ち悪くなったら人のいないところへ行き、ゆっくり深呼吸をするようにしている。この点については避けられないと思っているため、西川ブランドに期待しつつもどこか不安を拭えないでいた。


ところが!


雨の日というコンディションもあったかもしれないが、なんと西川のマスクは外出中ずっと装着していたにもかかわらず「オエッ」がゼロ。それを可能にさせたのは他でもない。冷感がその名の通り冷感なのである。通常、マスク越しに深く息をしようとしたら横隔膜の上がりを感じるほどに苦しい。それに対し、西川のマスクは……!

マスク越しに息を吸ってもヒンヤリしているため、幾分か呼吸が楽なのだ。マスクをしている時点で暑いのは暑いのだが、これまで使ってきたものとは訳が違った。んでもって、耳の後ろの痛みに関してもOK牧場!

・耳の痛さも大丈夫

私は耳の後ろが弱いのか人一倍マスクのヒモにうるさく、以前からフック付ベルトなど対策グッズを試してきた。安いマスクはすぐにでも痛くなる傾向にあり、漫画『巨人の星』の養成ギブスかよっていうくらいギギギッと耳を締めつけてくる。思わず「助けてくれ!」と言いたくなるほどツラいが、そのところ西川マスクは大丈夫!

耳にあたるマスクの面積が広いからだろうか、また前述したようにビョーンと伸びるからか耳の痛みはほとんどないと言っていい。さすがはメイドインジャパン。細かいところまで気配りできていて、お助けグッズを使わずマスク単体で耳が痛くなりにくい仕様なのはありがたかった。

・洗濯しても大丈夫?

なお、洗濯するタイプのマスクはどうしても縮んでしまうのが難点だ。西川マスクは事前に「100回洗える」とあるが、アベノマスクのように1回洗ったら小さくなるなんてことはあるのだろうか。さっそく1回洗ってみると…

装着感はまったく変わらず、アベノマスクとの差は圧倒的。個人的には1度目の使い心地とまったく変わらないと感じた。そこらへんで売っている海外製の使い捨てマスクをメインで使っていた身からすると、今は西川のマスク以外考えられない状況だ。この夏、私の相棒(バディ)は決まった!!

夏本番を前にしてユニクロのエアリズムマスクをはじめ、いろんな商品が出てきているが、中には「思っていたのと違う」と思うものも少なくない。その点、西川のマスクは夏の即戦力として活躍できるはず。入荷待ちさえ乗り越えたら今より快適なマスク生活が送れることだろう。

参考リンク:Amazon「西川ひんやりマスク」
Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.