2020年5月5日の深夜から6日未明にかけて、みずがめ座η(エータ)流星群がピークを迎えるぞ! 流星の母天体はハレー彗星。この彗星が通った後のエリアを地球が通過する際、宙域に残された彗星の塵が地球の大気に突入して光って見えるという仕組み。
地上から見たときの放射点がみずがめ座付近にあるのが名前の理由だ。6日が一般的なゴールデンウィーク最終日ということで、前日に夜更かししても大丈夫という人も多いだろう。流星群についてや、全国の天気などと合わせてお伝えするぞ!
・速い
NASAによると、みずがめ座η流星群は流星群の中ではとても速いのが特徴らしく、秒速66キロほど出るそうだ。そして速いがゆえに、光の尾が数秒に渡って長く残りやすいのだとか。ぶっちゃけ音速くらい軽く超えてると思ってたから、66キロで速いって言われてもピンと来なかったぜ!
放射点はみずがめ座だが、東の地平線から顔を出すのは午前1時過ぎ。流星群の観測に最も適しているのはその辺りから夜明けまでとなるだろう。5日の深夜と言ったが、正確には6日の未明だ。みずがめ座は暗くて目立たないが、すぐそばに火星が見える。だいたいその辺りを放射点として夜空全体に流れるものと考えて頂きたい。
ちなみにこのみずがめ座。半裸の男が逆さまのみずがめを持ち、そのみずがめから液体が流れ出ている感じのイメージとなっているのは、どこかでご覧になったことがあるだろう。この半裸の男が、美少年として知られるトロイアの王子ガニメデ。木星の第三衛星もガニメデだが、そちらの名前の由来でもある。
そんな美少年王子ガニメデの上にわし座(アルタイル)があり、ガニメデめがけて飛び込むかのような配置となっている。このわし座は、ガニメデが美少年すぎて誘拐したくなったゼウスが化けてる姿……という説がある。星座ってキラキラしてるだろ……? でもこれ、一説には誘拐現場なんだぜ。ろくでもないよな。なお、火星より下で明るく光るの星は、みなみのうお座のフォーマルハウト。
・月と天気
流星群観測の際に気がかりなのが月と天気。まずは月からいこう。国立天文台によると、5月6日未明の月は月齢12.6と、満月の一歩手前。つまりめちゃくちゃ明るく、流星群的にはよろしくない……のだが、そこまで問題にならないかもしれない。
なぜなら、放射点のあるみずがめ座が東の空に出るかどうかという午前1時の時点で、月はすでに南西。午前4時の月の入りに向けて沈んでいくため、月の明かりは暗くなる一方だろう。月明りが弱くなりきるまでは、余り西の空を見ないようにすれば問題ないと思われる。
最後に今夜の天気を見ていこう。気象庁によると、6日の午前0時の時点での天気は……北海道、青森から山形の日本海側、大阪、奈良、和歌山にかけては晴れ。九州南部もそれなりに晴れる所もあるようだ。その他はだいたい曇りや雨の場所が多い。鳥取や岡山、兵庫などは雨のもよう。
午前3時頃には北海道の一部と、青森、秋田、熊本くらいしか、明確に晴れの場所は無くなるようだ。晴れの予報が出ている地域にお住まいの方は、ぜひ流星観測をしてみてほしい。大部分は曇りな感じだが、まあ雲の度合にもよると思うので、とりあえず見上げてみてイケそうならチャレンジしてみるくらいがちょうど良いかもしれない。