「iPhone発売」といえば「行列」である。行列といえばiPhone発売だ。いや、事と次第によっては、iPhoneがなくても行列はある。そう、iPhone行列をこよなく愛するオッサン。私(佐藤)だ。私がiPhone行列の世界に足を踏み入れたのは、2010年6月の「iPhone4」の時である。それからすでに10年の歳月が流れた。
そんな私が、並んで買うものとばかり思っていたiPhoneを通販してしまったのだ。どうしても手に入れたかった、新iPhoneSE。これが今日手元に届いたのである! 実際に手にしてみると、通販の便利さに驚愕すると共に、過去の自分をぶん殴りたい気持ちになった。俺はバカだったのか? バカだったーーーッ!!
・行列黄金時代
私が初めて行列に参戦したのは、2010年6月21日のこと。東京・表参道のソフトバンクショップ前に並び、3泊4日を経た後に、ドコモからソフトバンクに乗り換えようとしたところ、前月の料金支払いが完了しておらず、MNP(ナンバーポータビリティ)で乗り換えできずに購入を断念するという事態に陥った。人生初の行列は敗北に終わったのである。
ちなみにこの時に、ミスターiPhone行列の「ビッグウェーブさん」ことブッチさんに初めて出会い、いまだに仲良くさせて頂いている。iPhone4は買えなかったが、かけがえのない友人に出会えたのは、運命というよりほかない。
4s・5の時は行列に参加せず、続く5s(2013年)、6(2014年)とミラクルが起きる。2年連続ドコモ1番乗りを果たし、渡辺謙さん・堀北真希さんと共に、発売開始の瞬間を迎えることができた。俗にコレを「佐藤のiPhone行列黄金期」という。
・行列低迷期
ここから低迷期に入る。2年連続1番になった次の年に発売の6s(2015年9月)では、あろうことか予約店舗を間違える大失態。続く7(2016年9月)には予約分が入荷しないだけでなく、セレモニーにも参加させてもらえない始末。このころには、私のなかでiPhoneが買えるかどうかは問題ではなくなってきていた。
・盟友とタッグ
悲劇はまだ続く。8発売の直後に登場したX(2017年11月)は予約分が入荷しないだけでなく、セレモニーそのものがなく、ただのiPhone行列と化した。
Xs・Xr(2018年)の購入を見送り、2019年9月の11発売時には、盟友ビッグウェーブさんと初めてタッグを組んで行列に参戦。無事に購入したものの、トラブルに慣れすぎてしまい、普通に買えることに物足りなさを感じた次第だ。
・初めての通販購入
ここまで歴史を振り返って、1つ抜けているモデルがある。そう、iPhoneSEだ。2016年3月発売のモデルで、私はSEがもっとも素晴らしいモデルであると思っている。いや、思っていた……。残念ながら、新SEは同じサイズを踏襲していない。
サイズは少しデカくなるけど、もはや初代SEを使うのには限界がある。出来れば行列したいけど、新型コロナウイルスの影響があるなかで野宿なんてもってのほかだ。速やかにアップルの通販を利用することに決めた。
通販購入するにあたって、私は一抹の不安を覚えた。もう少し言うなら、罪悪感にも似た感情を抱いたのである。「並ばずにiPhoneを買うのは、ズルいんじゃないのか?」と……。足掛け10年にもわたって店舗に足を運び、発売開始の瞬間を現場で目撃していたにもかかわらず、家で待ってていいのか? そんなに簡単に買えるもんじゃないはずだ、iPhoneは。
予約が完了し、お届け日が表示されても私の不安は消えなかった……。
そして予約から1週間後……
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キター! ホントに家に届いたヨーーーッ!!
これが新しいiPhoneSEか!
パッケージの裏を見るとちゃんと「iPhoneSE」って書いてあるぅうう!
なんだよ、iPhoneってこんなに簡単に買えるものなのね! 今まで3日も4日も外で並んで、何やってたんだろうねえ~、俺(笑)。もしも過去の自分に会えるなら、ぶん殴ってやる。会えないから殴れないけどね~(笑)。
ということで、新iPhoneSEの使用感は、追ってお伝えするぞ!
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24