2020年4月22日の深夜から23日の未明にかけて、こと座流星群が見ごろとなります。出現期間は4月16日から25日ごろまでで、極大を迎えるのは22日の夕方ごろ。

したがって日本国内で見ごろとなるのは、放射点のある こと座 が高い位置に来る22日の深夜から、23日未明といったところ。月の状態や、季節の星座、各地の天気なども含め、詳しくお伝えしましょう。

・こと座

こと座流星群は、その名の通り放射点がこと座のベガの近くにあります。どちらかというと、こと座の真横にあるヘラクレス座の方が近い気もしますが、ベガが目印です。21時頃には東空の低い所に こと座 が見え始め、午前2時から3時頃にはほぼ真上に来るため、その辺りの時間がベストでしょう。

国立天文台によると、普段はそこまで多くの流星が見られるわけではないそうですが、ときおり増大することもあるのだとか。極大時の1時間あたりの流星数は10個ほどとのことなので、星座を眺めながら気長に待つのが良いかもしれません。


・新月

流星群と言えば気になるのが、観測の妨げになる月あかり。しかし、今回はどうやら心配は不要なもよう。ちょうど22日が新月なので、月は全く邪魔になりません。普段は月にかき消されてしまうような弱い光でも、今夜に限っては見える可能性が高いでしょう。流星群の観測には最適なコンディション。

ちなみに、流星群とも月とも関係ありませんが、ちょうど こと座 が真上に来るころ、東の空にて火星、土星、木星が、綺麗に一列に並んでいるのを見ることができるはず。南の空の低い所では、さそり座のアンタレスが綺麗に赤く光っているのが見えると思います。

こと座 のベガより東の高い所には、白鳥座のデネブ。そしてベガとデネブより低く、木星よりも高い所には わし座 のアルタイルも。まだ夏ではありませんが、夏の大三角形で知られる3つの星です。また、西の空の高い位置には うしかい座のアークトゥルスも光っているはず。流星待ちの間に、これらの星々も探してみてはいかがでしょう。


・天気は

最後は天気です。気象庁の天気予報によると、今夜観測チャンスがありそうなのは、島根県から北海道までの日本海側と、東京に隣接する関東圏、そして沖縄……を除くほぼ全国

九州や四国、関西、そして東北の太平洋側の皆さんのエリアは雲一つないようなので、パーフェクトなコンディションで流星群を観測できると思われます。夜中なので外に出ている人も少ないとは思いますが、3密に気を付けつつ流星観測に勤(いそ)しんでみてください。

参照元:国立天文台気象庁YouTube
執筆:江川資具
Photo:Wikimedia Commons

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