いつ収束するともしれない新型コロナウイルス。多くの飲食店は、そのさらなる影響を懸念していることだろう。窮地に立たされているお店も少なくない。そんな状況の飲食店をサポートするため、いくつかの試みがなされている。たとえば、以前の記事で紹介した『BottleKeep Tokyo』もその1つ。
今回は、飲食店の先払いシステム『さきめし』についてお伝えしたい。これは、将来の自分に “ごちる” ことで、お店に先払いすることができるサービス。アプリ『ごちめし』を利用し、最大6カ月先まで利用可能なQRコードを発行する、飲食店支援の1つだ。
・『ごちめし』アプリの設定
このサービスは、福岡市に本社を置く「Gigi株式会社」が2020年3月初めにスタートさせた。現在、飲食店を支援する枠組みのひとつとして利用が拡大している。本稿ではiOSアプリを使って利用方法を説明したいと思う。
最初に『ごちめし』アプリをダウンロード、端末にインストールする。
起動すると最初にアカウントの新規登録を行う。AppleID・Facebook・Googleアカウント、もしくはメールアドレスで新規登録を行う。いずれか、自分の使いやすいものを選択しよう。
アカウント登録が完了すると、ホーム画面で説明が表示される。右上のハンバーガーのマークはメニューの呼び出し。マイページや設定を呼び出すのはココから。
続いて画面下の項目は、“ごち”に関するものだ。「ごちる」は誰かにご馳走する。「ごちられる」は誰かのごちを受け取る。読み取りはQRコードの読み取り時に使用することになる。
・自分にごちる
実際に自分にごちってみよう。将来の自分にごちるお店として選んだのは、新宿歌舞伎町の『人間レストラン』だ。1度取材させて頂いた好(よしみ)。新型コロナが収束したら、ぜひともまたお店に行きたい。その思いを込めて自分にごちろう。
メニューを見ると、食事券がある。今から何を飲み食いするのか決めかねるので、それにすることに。「このメニューをごちる」をタップ。
価格は、税込3300円 + 販売手数料が10パーセントの330円。合計3630円だった。ちなみに、お店にはサービス手数料がかからないそうだ。利用店舗には有難いメリットである。
続いて、ごちる人を選択する。今回は自分あてのごちなので、ごちる人を選ぶの「ユーザー選択」へと進む。
・アカウント名の変更方法
ここで1つ注意点がある。自分の名前を検索して、すぐに見つけることが出来れば良いのだが、場合によって、スムーズに見つけられない場合がある。その場合は、アカウント名を自分の分かりやすいものに変更して、再度検索してみて欲しい。
アカウント名の変更は、ホーム画面右上のハンバーガーマークをタップして、メニューを開く。そこの「設定」をタップする。
続いて「プロフィール」を開く。
すると「お名前」の下に「アカウント名」があるはずだ。これが自動生成された任意の文字列になっており、検索しづらい。自分の分かりやすいものに変更しよう。
私の場合は、名前のアルファベット表記に変更した。これなら自分で見つけやすい。
改めてごちる人を選ぶ「ユーザー選択」画面に戻り、新しいアカウント名(私の場合は「satouhidenori」)を入力すると、一発で出て来た!
自分を選択すると、1つ前の「ごちを入れる」画面に戻り、「佐藤英典さんにごちる」と表示されている。
・ごち完了
同一画面でメッセージや支払い方法を入力し、「ごちを入れる」で自分へのご馳走は完了だ。これでお店にさきめし出来たことになる。
改めてマイページで「自分あてのごち」を確認してみると……。
おお! 先ほどのお食事券が表示されている。未来の自分にご馳走することに成功した! 6カ月後の自分よ、2020年4月の自分に感謝しろよ!!
・飲食以外でも利用可能に
なお、このさきめしの取り組みは、単体の飲食店に限らず、商店街や街をあげて活用する動きが出ているそうだ。また飲食業界に限らず、音楽やイベント、美容、娯楽施設などでの活用も踏まえて、同社が受け口を整えている。
詳しくは「さきめし」の特設ページ、中段にある「申し込みフォーム」より同社に尋ねて頂きたい。いつ終わるとも分からない戦いではあるが、助け合いの輪が少しでも広がってくれることを願うばかりだ。