最初に結果から言っておくと、運が悪ければ “無人AI決済” のメリットはあまりない。うまくいけば問題ないが、機械(AI)が計算をミスった時は店員さんから手順を説明してもらう必要がある。というか、あった。少なくとも私の場合は。
私が無人AI決済に慣れてなかったのもあるだろうが、店員さんに助けてもらわないと どうしていいか分からなかった。なぜなら、機械(AI)が自動で精算してくれるはずなのに、運悪く「買ってないもの」までお会計に含まれていたから。そのため、店員さんの説明を受けつつ、手動で消去する必要があったのだ。
幸い、近くにいた店員さんが親切に説明してくれたこともあって、私のトラブルは一瞬で解決した。しかしながら、店員さんと接触せずに買い物ができたとは言い難い。
ゆえに、「なるべく人と接触したくない」との気持ちから無人AI決済コンビニ(TOUCH TO GO)を利用したとしても、その目的が達成されるかどうかは今のところ運次第だろう。ただ、将来的に精度が上がれば、完全無人決済が実現する可能性は十分にあるかと思う。
──最初に結論を言ってしまったが、「無人AI決済コンビニって何?」となっている人もいるかと思うので、詳しく説明したい。なお、本記事は私が緊急事態宣言の出る前に高輪ゲートウェイ駅にある無人AI決済コンビニ『TOUCH TO GO』を訪れたときの話。
現在、同店を利用する機会がある人は限られるかと思うが、平常時より数は少なくなったとしても確実にいるはず。また一方で「新型コロナウイルスによる混乱が落ち着いた頃に行ってみようかな」と思っている人もいることだろう。そんな人にとって、以下の内容が参考になれば幸いだ。
・無人AI決済コンビニ『TOUCH TO GO』とは?
高輪ゲートウェイ駅の無人AI決済コンビニ『TOUCH TO GO』の特徴を一言で言うならば、「ハンパなく高輪ゲートウェイしている空間」となるだろう。どのへんが高輪ゲートウェイしているのかと言うと、まず決済方法。
商品を持って決められた場所に立っていたらお会計が終了するのだ。商品カゴを人に渡す必要もなければ、バーコード的なのをどこかにかざす必要もない。繰り返すが、商品を持って立っていたらOK。これ以上に高輪ゲートウェイしていると言える状態が他にあるだろうか?
どんな感じなのか画像などで説明したいところなのだが、あいにく店内は撮影禁止(店外からはOK)。なので、擬音での説明となり恐縮だが……
ピピピピピピッ(AIが計算中)
↓
ピロン(総額はこちらです)
↓
ピッ(交通系ICカードをかざす)
↓
ピコーン(決済終了)
──って感じ。実際にそんな音がしたかどうかは記憶が定かでないものの、イメージ的には上の通りだ。また、決済に対応しているのはSuicaやPASMOなどの交通系ICカードのみで、クレジットカードは現在のところ非対応。そしてICカードは事前にチャージしておく必要があるから注意してくれ。
ちなみに、店内ではアルコール類も販売しているのだが、リモートカメラで顔の認証を行い、20歳以上かどうかを判断しているそうだ。場合によっては店員さんが出てきて、免許書の提示などを求めるらしいが……なんたるハイテクっぷり。
これら決済方法だけ見ても、“ゲートウェイしている感” が溢れ出てると言って差し支えないだろう。
・お店の外をウロウロしている警備ロボットも
さらにもう1つ特徴的なものを挙げておくと、お店の外あたりをウロウロしている警備ロボット。何も『TOUCH TO GO』の外だけにいるわけではないのだが、そいつがまた……
めちゃくちゃゲートウェイしているのだ。むしろ、こいつが外をウロウロしているせいで、『TOUCH TO GO』のゲートウェイ感が3倍マシになっていると言っていいかもしれない。
・実際に行ったからこそ気づいたこと
ただまぁ、このあたりは事前に告知されていたこともあり、実は以前の記事でも紹介している。そのため「知ってたよ」という人も多いかと思うが、実際に行ってみないと分からないことがあるのも事実。そのうちの1つが、並んでいる商品の「紀ノ国屋」率の高さである。
つまるところ……
「めっちゃ高輪してた」のだ。
実際には紀ノ国屋以外の商品も並んでいたのだが、どう考えても「紀ノ国屋」率は相当に高い。参考までにお伝えしておくならば、購入したおにぎりは1つ194円(税抜)、プリン1つ258円(税抜)だった。味は文句なしだったものの、セレブ感がすごい。
ここで関東圏以外にお住まいの方のために説明しておくと、「紀ノ国屋」は都内を中心に展開するセレブ御用達スーパーで、高輪は高級住宅街のこと。シロガネーゼで有名な白金のすぐ近くだ。
・結論 → 高輪ゲートウェイしている空間だが……
話を戻そう。上で述べた状態を考えれば、『TOUCH TO GO』がハンパなく高輪ゲートウェイしている空間であることに、多くの方が同意してくれるかと思う。しかしながら、これまた実際に行ったから分かることでもあるが、冒頭で述べたように機械(AI)が計算をミスる時だってあることを忘れてはならない。
だから結論としては、高輪ゲートウェイにある無人AI決済コンビニ『TOUCH TO GO』はハンパなく高輪ゲートウェイしている空間であるが、時に高輪ゲートウェイし損ねる瞬間もある……とする方が正確だろう。こちらからは以上だ。
・今回ご紹介した施設の詳細データ
店名 TOUCH TO GO
住所 東京都港区港南2丁目1番220号 JR高輪ゲートウェイ駅2階(※改札内)
時間 2020年5月6日まで 7:00〜19:00 / 通常7:00~21:00
休日 5月6日まで土日祝日はお休み
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
▼お店の使い方は、公式サイトに貼られている動画で確認してくれ