2020年4月7日、東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫・福岡の7都府県に「緊急事態宣言」が発令された。期間はゴールデンウイーク明けとなる5月6日までの約1カ月間で、新型コロナウィルスの感染者数増加に歯止めがかけられるか大きな山場を迎えた格好だ。
政府は「仕事は原則自宅でお願いしたい」としているが、新型コロナウィルスの感染リスクが高いと予測される満員電車は解消されているのか? 今回は多くの大企業が集う都内屈指のビジネス街「品川駅周辺」の様子をお届けしたい。
・都内屈指のビジネス街
JRと京浜急行線が乗り入れ、東海道新幹線の停車駅としても知られる品川駅。かつてはただ新幹線が停まるターミナル駅に過ぎなかった品川駅も、近年は港南口方面に超大型オフィスビルが建設されるなど、都内屈指のビジネス街としての顔を持ち合わせている。
2018年版「JR東日本 駅別乗車員数」では、1日平均の乗車員数が新宿・池袋・東京・横浜に次ぐ5位になるなど、都内最大級の人が集まる品川駅。緊急事態宣言が発令された翌日の品川駅はどうなっているのだろうか?
・普段よりは…
記者が品川駅に到着したのは午前10時頃。結論から申し上げると、いつもの “人波” と言うほどではないにせよ、多くのビジネスマンたちが改札から港南口方面は足を進めていた。通勤ラッシュのピークは通常9時頃だが「1時間ずらしてもこんなに人がいるのか」と感じた次第だ。
確かに、ムンムンとした熱気さえ感じる普段の様子と比べれば、かなり人は減っている。ただ、それでも多くのビジネスマンたちが往来していたことは事実で「感染のリスクは低そうだ」とはとても思えなかった。
ただ、喫煙所で居合わせたビジネスマンによると、それでも普段の品川駅と比べると格段に人は少ないという。
「ここ2週間くらいで人は減ってますよ。緊急事態宣言が発令されたからって急に減ったワケではなく、昨日も概ねこんな感じでしたね。私も週に2度だけ出勤することになってるんですが、品川駅に来るたびに人が減ってます。
正直、電車も以前よりは空いてますが結構な乗車率ですし、乗るのは怖いですね。でも出勤する回数は減ってますし、これ以上減らすのは難しいのかもしれません」
・これが限界か
品川駅にいた人のほとんどがビジネスマンだったから「どうしても出勤せざるを得ない人たちの集まり」といったところなのだろう。端的に、海外のロックダウン(都市封鎖)と違い「これが罰則のない緊急事態宣言の限界なのかな」とも思わずにいられなかった。
というわけで、普段よりは大幅に人は減っているものの、それでも多くのビジネスマンたちの姿が確認された品川駅周辺。先述の通り、緊急事態宣言ではこれくらいが限界なのかもしれない。
参考リンク:JR東日本
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.