吉野家、松屋と並ぶ牛丼チェーン御三家の一角「すき家」。すき家を知らない、聞いたことがないという人はあまりいないんじゃないかと思うが、個人的に以前から疑問だったことがあるのだ。すき家の新商品って、だいぶ意味不明なのにあまり話題にならなくないか?

吉野家や松屋と比べて、すき家の新商品は「何やそれ」成分が非常に高い。本来ならもっと盛り上がって然るべきである。にもかかわらず、毎回微妙に影が薄いのはどういうことなのか? そこで今回は、すき家の新商品がいかにキテいるかを皆さんにご説明したいと思う。

・期待の新商品

飲食チェーンがたまに生み出す意味の分からない謎メニューが大好物な私(あひるねこ)。何でそんなことになってしまったのか。どこに勝算を見出したのか。なぜ会議を通過してしまったのか。想像するといろいろ楽しくなってくる。

そんな謎メニューウォッチャーの私からしても、すき家は相当なポテンシャルを秘めた逸材だ。2020年2月26日より全国の店舗で発売される新商品、その名も……


『ニューヨークポーク丼(税込580円)』!

・意味不明

一見何の変哲もない、むしろ地味なネーミングのように思うかもしれない。しかし、これは相当にキテいるぞ……。よく考えてほしい。ニューヨークポークって何だよ。いや、ポークだけならまだ分かるが、ニューヨークポークって何なんだよ。NY育ちの豚かよ!

すき家によるとこれは、ニューヨークを中心にアメリカで広く親しまれている “パストラミ” を使用した商品だそうだ。パストラミとはペッパーやパプリカ、コリアンダーなどの香辛料で味付けした燻製肉のこと。なるほど、そういうメニューだったんだな。

きっと『パストラミ丼』と書いても日本人には伝わりにくいので、あえて『ニューヨークポーク丼』という名前にしたんだと予想されるが……すき家よ、一つだけ言っておこう。『ニューヨークポーク丼』もよく分からん。かろうじて豚ってことしか分からんぞ。

・猛者揃いのすき家

さて、情報量ゼロのネーミングから すき家ならではの “外しの美学” を感じる一方で、現在販売中の『クリームチーズアラビアータ牛丼(税込550円)』から漂う “もう全部説明しちまえ感” もまた趣深いと言える。果たして私は牛丼である必要があるのか? 自己批評のような名フレーズだ。

ただ、すでに販売が終了した『白髪ねぎ牛丼デビルおんたまMix』。あれは流石にやりすぎであろう。要素を詰め込みすぎて言葉が渋滞を起こしているではないか。正確に言える人、客にもバイトにも誰もいない説。

個人的には、地域限定で去年発売された『沖縄もずく牛丼』くらいナチュラルに狂った商品の方が好みである(すでに販売終了)。家に皿1枚しかなかったのだろうか? 分けて食べたいランキングがあったら、きっと1位を獲得したに違いない。

・断固支持

さて、駆け足で振り返ってみたが、やはり すき家のポテンシャルは計り知れないものがある。私としては「かつや」の新商品くらい盛り上がってもいいと思うのだが、いかがだろう。次回も『ニューヨークポーク丼』に続く、いい具合に意味不明なメニューを期待したい。ではまた。

参照元:すき家
執筆:あひるねこ

▼『ニューヨークポーク丼』は単品並盛が税込580円、オニオンスープ&おんたまセットだと並盛税込720円だ。