その張り紙を見た時「またか!」と思った。前々から感じていたことだが、温泉の「湯の花」、甘やかされすぎだと思うのは私だけだろうか。

湯の花とは、「温泉の不溶性成分が析出・沈殿したものを指す」とWikipediaに書いてあったが、湯の花は湯の花であり、憎むべき相手でも愛すべき相手でもない。湯の花は湯の花。それなのに……


一緒にお風呂へ入れてあげてください


これだ。この「入れてあげてください」という過剰な甘やかしに、心の狭い私は違和感を覚えるのである。温かい目で見守ってあげてください的な。なにをチヤホヤしているのか。それ、湯の花だぞ? はっきり言えば、ソレ、単なる沈殿物だぞ? それなのに……


一緒にお風呂へ入れてあげてください


なんなんだ。なんでそんなに気を使うのか。もしかして何かを恐れているのか? 湯の花のバックにとんでもない大物が潜んでいるのか? 乱暴に扱ったら湯の花団体から猛抗議とか? ともかく、ただならない気配(気の使い)を感じるのだ。


その一方、露天風呂における「落ち葉と虫」も甘やかされ気味であると私は思う。よくあるのが「虫さんも落ち葉さんもお風呂が大好きなので、遊びに来たらアミですくってあげてください」的なヤツだ。

虫さんはギリギリわかるが、いくらなんでも「落ち葉さん」は甘やかしすぎだ。ちなみに「葉っぱさん」と呼ぶ温泉もあるらしいが、どちらにしても、なんでいきなりメルヘン調&「さん付け」なのか。このままエスカレートしていけば、そのうち「お風呂さん」や「アミさん」とかまで言い出しかねない。心配である。


執筆:ハトさん
Photo:RocketNews24