全国40人の愛煙家のみなさん……息してますか? どこもかしこも禁煙に次ぐ禁煙。いまやタバコが吸えない居酒屋もさほど珍しくありません。もう1度お伺いしましょう、愛煙家のみなさん……息してますか?
さて、40人ってのは極端にせよ、喫煙者の肩身の狭さは日に日に増す一方ですよね。公共の喫煙所は目に見えて激減していますし、路上喫煙OKの自治体など もはや日本に存在しないのではないでしょうか? さらにヤバいのは頼みの綱だった “アソコ” まで激減していることです。
・喫煙所、激減
地方の喫煙事情はわかりませんが、ここ数年、都心の喫煙所は文字通り激減しました。一定の間隔で設置されていた表参道の喫煙所も、いつの間にか端っこと端っこだけになっちゃいましたもんね。それだって、いつまで設置されているかはわかりません。
たまに外国人観光客らしき人たちが路上でタバコをふかしているのを見かけますが、良くないことだとわかりつつも「そうなるわな」と思ってしまいます。だって、本当に喫煙所が見当たらないんですもの。来るべきオリンピックに向けて、喫煙所のインバウンド対策はできているのでしょうか?
・大都市はまだイイけれど
それでも、新宿・渋谷・池袋・秋葉原クラスのビッグシティなまだマシなんです。激減したとはいえまだ喫煙所がありますから。おそらくほとんどの喫煙者は「マイ喫煙所マップ」が頭に入っていて、それを軸に行動していることでしょう。
厄介なのは例えば地下鉄「〇〇駅」のようなあまり大きくない駅周辺ですね。実際に私が住む街の駅周辺にも公共の喫煙所はありません。当然、灰皿があるコンビニなんぞとうの昔に消滅していますから、頼みの綱は「灰皿のあるタバコ屋」になってきます。
その「灰皿のあるタバコ屋」も、本当の本当に減りました。完全に絶滅危惧種です。久しぶりに訪れた街のタバコ屋が灰皿を撤去していた、もしくは潰れていた、なんてことは喫煙者ならば誰しも経験があるのではないでしょうか? いやはや、世知辛い世の中になったもんです。
んでもって、私が気を付けていることとは、そうした「灰皿があるタバコ屋でタバコを買う」ということに他なりません。地道といえばこの上なく地道、草の根運動にすらならないほど地味ィィイイイな心掛けですが、逆に私が喫煙所を減らさないために出来ることを考えた場合、これくらいしか思い浮かばないのです。
・灰皿のあるタバコ屋で買う
あくまで推測になりますが、タバコ屋とはいえこのご時世に灰皿を設置し続けるのって、とんでもない勇気とカロリーがいると思うんですよ。ご近所さんや自治体からはいい顔させませんよね? 嫌煙家たちにとっては格好の標的でしょう。
それでも灰皿を設置し続ける理由って「タバコ屋だから」と「灰皿を撤去したらタバコが売れなくなると思っているから」の2つだと思うんですね。ならば、そういう店で買ってやりましょうよ。灰皿のないコンビニで買うよりよっぽど良くないですか? どうせ吸うんだし。
そう、この “どうせ吸う精神” を発揮して、私は手付かずのタバコがある時でも灰皿を置いているタバコ屋で一服させてもらった際には、必ずタバコを購入するようにしています。本当、どうせ吸うし。どうせ無くなるし。だったらそっちの方がいい気がするんですよね。
・どうせ吸う精神
このとてつもなく地味な活動が、タバコ屋の灰皿を存在させ続ける力になっているのかはわかりません。ただ、潰れたタバコ屋や灰皿が撤去されたタバコ屋を見るたび心によぎった「もうちょっと買ってやれば良かったな」という後悔をもうしたくないのです。だって、灰皿がなくなって不便になるのは結局のところ自分ですからね。
あまりにも地味すぎるので、この活動を他の喫煙者に推進しようをは思いません。それでも公共の喫煙所が激減し、コンビニの灰皿が無くなった今(少なくとも都心では)、タバコ屋の灰皿にかかる比重が大きいことは間違いないでしょう。今でも灰皿を置き続けてくれているタバコ屋のみなさん、地道ながら私なりに還元できるよう頑張ります。
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.