以前の記事で、わずか9センチのゲーム筐体「タイニーアーケード」について紹介した。おそらく40歳以上の世代のゲームおじさんにとって、ゲーム筐体を所有するのはひとつの憧れだったはず。それが手のひらサイズになる日が来るとは、その当時、想像もしていなかっただろう。
ただでさえ小さくなったことを少し寂しく思っていたら、2019年6月、さらにすごいゲーム機が発売していたらしい。それこそが「ポケットプレイヤー」という代物だ。このゲーム、なんと1台に3つのタイトルが入っている! しかもだッ!! 『ゼビウス』や『ドルアーガの塔』までできるじゃないか! 買うしかねえだろーーッ!!
・1つに3タイトル
発売されているのは、ポケットプレイヤー『ギャラガ』とポケットプレイヤー『ディグダグ』だ。それぞれドン・キホーテで3980円(税別)だった。最初は1つに1タイトルかと思っていた。しかし、よ〜くパッケージを見てみると……
ギャラガには『ギャラクシアン』と『ゼビウス』が!
ディグダグには『ディグダグ2』と『ドルアーガの塔』が入ってるじゃないか!
ゲーム機を2台も買う予定ではなかったが、ゼビウスとドルアーガの塔をやりたかったので、やむなく2台とも購入してしまった。製造元はアメリカの「dreamGEAR」で、レトロアーケードゲーム機の製造も行っている。ちなみにこの製品は画面サイズ2.75インチのフルカラー。単4電池4本、もしくはマイクロUSB端子で電源供給。3.5mmのヘッド端子まで付いている。
・ギャラガ、ギャラクシアン、ゼビウス
起動すると、最初にゲーム選択画面が表示される。ギャラガの方で確認してみると、3つのゲームそれぞれを選択してプレイできた!
まずはこの製品のメインタイトルのギャラガだ。残念ながら、少し前にタイニーアーケードでプレイ済みなので、それほど懐かしい印象は受けない。が! やっぱりプレイしてみると楽しい。
次はギャラクシアン。ギャラガよりも誕生が少し早かったために、ゲーム画面やサウンドに古めかしさを感じる。それも含めて、非常に懐かしい! そしてショボい!! そのショボさがまたいい。ゲーム内容は単調だが、飽きずに1時間くらいプレイしていられそうだ。
そしてなんと言ってもやりたかったのはゼビウスだ。私(佐藤)はこのゲームをゲームセンターでもファミコンでもプレイしていた。ゲーム内に出現する「ナスカの地上絵」を見ることが夢だったが、シューティングゲームが下手すぎて、当時その夢は叶うことはなかった。
こうして手軽にゼビウスをプレイできるようにはなったが、きっと地上絵を見ることはないだろう……。
・ディグダグ、ディグダグ2、ドルアーガの塔
ディグダグの方でも、やはり3つのタイトルを確認できた。
ディグダグは、当時のナムコ(現バンダイナムコ)らしい、可愛らしいキャラデザインとサウンドが印象的な作品。プレイヤーが動くと音楽が鳴る仕様のことをすっかり忘れていて、「このゲーム、無音だったっけ?」と思ってしまった。
次にディグダグ2だが、驚いたことに私はこのゲームの記憶が完全に欠落してしまっていた。たぶん、プレイしたはずなのに、まるで初めてプレイするゲームのような印象を受けた。これが老化というやつか、ディグダグのことはよく覚えているのに、2のことは全然覚えてない……。
そして今回プレイするのが最も楽しみだったのが、ドルアーガの塔だ。何が良いってこのゲームは音楽がイイ! プレイ開始時の音楽からプレイ中の音楽、そしてステージクリア時のファンファ―レも最高なのである! 久々に1面をクリアしただけなのに、ちょっと感動してしまったじゃないか(涙)。
最近のゲームの美麗なグラフィックも良いだろう。けど、これらのレトロ作品にはゲームの原点が詰まっている気がする。これらの作品を知っている人はもちろん、全然知らない人も是非一度プレイしてみて欲しい。どこか懐かしくて心が和むはずだから。
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24