シレッといつもそこにあるから気付かないが、世の中には「それ絶対にいらないだろ」「意味ないだろ」的なものが多い。ジーパンの小っちゃいポケット然り、リュックサックに付いてるコンセントの穴的なアレ然り。それぞれ由来はあるにせよ、今ではほとんど意味がないものが多いのだ。
今回ご紹介する「飛行機のエチケット袋」も、まさしくそんな代物であろう。私、P.K.サンジュン41歳、生まれてこの方幾度となく飛行機に乗っているが、エチケット袋を使っている人を目撃したことはただの1度もない。ズバリ『飛行機のエチケット袋、今さら使うヤツ0人説』を提唱したい。
・昔は必要だったかもしれないが
飛行機にエチケット袋が設置されている理由はなんだろう? シンプルに考えれば「乗り物酔い対策」と考えるのが妥当なハズだ。同じ乗り物であれば、観光バスにはエチケット袋が設置されているし、小学生の頃のバス遠足でエチケット袋を使用していた友人を見た記憶もある。
ただし、あくまで個人的な所感であるが、飛行機とバスを比べた場合、酔いやすいのは圧倒的にバスの方ではなかろうか? もしかしたら昔の飛行機はメチャメチャ揺れたのかもしれないが、今の飛行機がそこまで揺れるとは思えない。
・ここ20年くらいは使われていないハズ
私の仮説はこうである。昔は飛行機もかなり揺れたため、エチケット袋が必要だった。その名残りで現在でもエチケット袋は設置されているものの、実際に使用する人は0人。さらに言えば「ここ20年くらいで入社したCAさんはエチケット袋を使用している人を見たことがない」というものだ。
自画自賛するようでお恥ずかしいが、ハッキリ言ってこの説には自信がある。いや、むしろ自信しかない。おそらく私は41歳の平均飛行機搭乗数の3倍以上は飛行機に乗っていると思うが、これまでエチケット袋を使用しているシーンを目撃したことは無(む)なのだ。
・CAさんに聞いてみた
というわけで、飛行機から降りる際、30代前半くらいのCAさんに事の真相を訊ねてみることにした。今さらエチケット袋に吐く人っているんですか──?
「たまにいらっしゃいます。多くはありませんけれど」
── 終了 ──
マジか……おるのか。飛行機からの降り際だったため、詳細については話を聞けなかったが、今でもエチケット袋を使用している人は存在した。自身はかなりあったが「0人説」が立証できず無念の極みである。スーーーン。
ちなみに、インスタグラムにチラリと『飛行機のエチケット袋、今さら使うヤツ0人説』を提唱したところ、以下のような証言が得られた。
・子供が使っている
・昔は今より飛行機が揺れたためよく使っていた
・台風の影響で飛行機が着陸できなかった時、周りの人が使っていた
・吐くのは見たことがないが、おしっこはある
とにもかくにも、飛行機のエチケット袋を使用している人は今でもいた。仮に、である。もしそんな場面に遭遇したら、ぜひともその人に親切にしてあげて欲しい。エチケット袋に嘔吐せざるを得ないなんて、相当苦しいハズだから。
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.