見込みのないものにお金と時間を費やすことを「無駄」という。仕事をするにしても。趣味に興じるにしても、何か自分が求めるものが返ってくるからこそ、お金も時間も費やすことができるのだ。何も返ってこないかもしれない。いや、確率的にいえば、返ってことないほとんど確定している。それなのに、お金を投じてしまう人たちがいる。

身近でいえば、当編集部のGO羽鳥と原田たかしは、宝くじやロトを定期的に購入している。当たらないのに……。たぶん彼らは “持ってない” 星の下に生まれたのだろう。それなら、私(佐藤)が! “持っている” この私が購入し、くじの購入には向き不向きがあることを教えてやろう!

そんな訳で、人生で初めてスクラッチくじを1万円分購入してみた!!

・ビギナーズラック狙い

ある日のことだ。いつものように羽鳥と原田は「今日どうだった?」と話している。購入しているくじの結果の話をしているのだ。「いや~、渋いねえ……」、大抵このやり取り、彼らにとって結果が渋くなかったためしがない。いつまで無駄なことにお金を費やしているのか? 私は見兼ねて声をかけた。


佐藤 「おい、お前ら」


佐藤 「お金は大事に使え。どうせ当たんねえんだから」


羽鳥 「買わなきゃ分からんでしょ」

原田 「そうですよ、僕たちは『夢』を買ってるんですよ」


佐藤 「当たんねえのに何が夢だよ。そんな時ばっかりキレイに物事を言うじゃない。ヨシ! ここはひとつ、俺が手本を示してやろう。 “持ってない” お前らがいくら買っても意味がない。 ”持っている” 俺が、ビギナーズラックで当たりを引き当ててやるわ!



・初めて購入

そんな訳で、近くの宝くじ売り場に一走(ひとっぱしり)。ギリギリ営業時間に間に合った。


実は、スクラッチくじを買うのは初めてのこと。いくつか種類があって、何を買うのがもっとも良い選択なのかわからない。そこでおばちゃんに「初めてなんですけど」と正直に話すと、いろいろ細かく教えてくれた。良いめぐり合わせの兆候だ。これは当たるな……。1万円分購入して、駆け足で帰ってきた。


買ってきたよ~!



・削る、ひたすら削る

購入したのは、東京都のワンピーススクラッチだ。10枚2000円を5つで合計1万円である。


このくじは、6つの枠を削るスクラッチだ。枠は線で結ばれてより、三角形の形をしている。どの辺でも良いので同じ図柄が並んでいたら、当たりである。

1等は300万円! 2等5万円、3等1万円。以下、6等まで設定されている。50枚もくじがあったら、300万出るっしょ!


当てるでぇ~~!!



………… そして、ひたすらスクラッチを削り続けること約30分 …………



すべてを削り終えた。その結果……。



ハズレ44枚! アタリ6枚!!!!



宝くじを買う人ならご存じかと思うが、購入金額の1割は当たるようにできている。つまり 200円 × 5枚 の1000円は当たっている訳だ。


では、残ったのアタリの1枚はいくらか? その金額はなんとッ!


1000円です……



トータル2000円のアタリです……


言えない。いくらの金額が当たったかなんて、アイツらに絶対言えない。


幸いアイツらは、「いくら当たったの?」と聞いて来ない。このままこの話はなかったことにしよう。そして私は心に固く誓うのだった。もう2度と宝くじは買わないと……。


Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24