知っているようで知らない国、ジャマイカ。筆者のような学のない人間にとっては「カリブ海の島国」「なんとなく陽気な感じの国」くらいのイメージしかない。しかし、まさかラーメン1杯で見方が変わってしまうとは。
事のきっかけはジャマイカの郷土料理とコラボしたラーメン屋に出会ったから。エスニックとラーメンが見事に融合した一杯は、初めての体験だった。ジャマイカ風ラーメン、恐るべしです!
・ジャマイカ名物をトッピング
訪れたのは京都市左京区にある「いっちゃんラーメン」。店名からも外観からも、ジャマイカっぽさは特に伝わってこない。しかしメニューに目を向けてみると……。
今回のお目当ては、これである。ジャークチキンラーメン(800円)。ジャークチキンとはジャマイカの郷土料理の一つで、鶏肉をスパイスとハーブに漬け込んでグリルしたものである。元々は保存料理として生まれたものらしい。それをラーメンにトッピングしているということですな。
麺は4種類から選ぶことができる。お店の人によるとジャークチキンラーメンに合うのは細麺とのことだったので、そちらをチョイスした。サンダー麺というのも気になるが……。
・ラーメンなのかヌードルなのか
出てきたのは、何ともエキゾチックな見た目のラーメン。透明度の高いスープが光を反射する様は、まるで太陽光を受けて輝くカリブ海のようである(行ったことないけど)。そしてパプリカやライムなどの色彩鮮やかなトッピング。このストレートすぎる色使い、まさにラテンのノリである。
鶏と野菜からとったというスープは、女性にも喜ばれそうなアッサリ味。そのテイストは間違いなく日本のラーメンのそれで、スープを一口飲んだ印象はあくまで「ラーメン」。
しかし、刻みトマトやパプリカといった普通のラーメンには乗らないであろう具材と一緒に麺をすすると、印象は一変する。その独特な食感から感じる印象は「ヌードル」。外国の屋台で名もなき麺料理を食べているような、そんなワクワク感というか異国情緒が口の中に広がる。
麺を食べてジャマイカへ飛び、スープを飲んで日本に戻る。完食するまでに太平洋を何往復もしてしまう、新感覚の一杯である。
・ジャークチキンが美味すぎる
さて、遅くなってしまったが、目玉・ジャークチキンの紹介にいこう。大ぶりにカットされたジャークチキンが5切れほどトッピングされており、これが結論からいうとバリウマである。
スパイスとハーブに漬け込んだ効果なのか? 鶏肉は驚くほど柔らかく、しっとりとした食感。そして芯まで染みこんだ香辛料の旨味がたまらない。
単品での注文もしておけば良かったかな~と後悔するくらい、これはマジでウマイ(ジャークチキン単品もあり)。普通のラーメンもあるが、ここに来たら一度はジャークチキンを食べるべし!
修学旅行生の姿もチラホラ見られた、いっちゃんラーメン。祇園まで歩いていける距離で、京都観光のお供にも悪くないアクセスだ。定番の京料理では飽き足りないという人は、観光のついでに訪れてみてはいかがだろうか。最高にエスニックでソウルフルな一杯を味わえるぞ!
・今回紹介したお店の情報
店名 いっちゃんラーメン
住所 京都市左京区南門前町542-1
時間 火~土:11時30分~14時、19時~23時 日祝:11時30分~14時
休日 月曜日
Report:グレート室町
Photo:RocketNews24.
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▼これがジャークチキンラーメンだ!
▼唐辛子を振りかけるとエスニック度アップ
▼ラーメンに100円でチャーシューまぶしめし&卵を付けられるランチセットがお得すぎる。100円て……
▼ドリンク類も充実。ドクペもあるぞ!
▼祇園・八坂神社までは徒歩10~15分くらい
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