あなたはチリという国がどこにあるかご存じだろうか? 怒らないから正直に言ってみてください。南米の? アルゼンチンの? そう! 隣にある超細長い国です。分からなかった人はググってみましょう。きっとあなたが思っている1000倍は細いですよ。
それがどうしたって? ごもっとも。実は私(あひるねこ)、理由は不明なんですがチリ大使館に招かれまして。先日行ってきたんですよ。でも、なんで呼ばれたんだろう……?
・大使館に招かれてみた
9月中旬、チリ大使館チリ貿易振興局から当サイトに1通のメールがあった。正確に言うと当サイトの英語版にである。そこに書いてあった内容を要約すると、つまりこういうことらしい。
「チリの食材やワインに関するセミナーがあるので来ませんか? 試食、テイスティングもできますよ。来て来て!」
・もはや要人
……なるほど。直接的なオファーではないとは言え、これはチリ大使館から正式に招待を受けていると考えて問題ないだろう。そしてそこに招かれる私は、もはや要人クラスと言っても過言ではないのだ。あいわかった。そこまで言うなら出向こうではないか。というわけで……
ホントに来ちゃったよー。
・ガチ参加
催しは大使館ではなく、六本木にある高層ビルにて開かれるとのこと。もちろん一般参加は不可。受付で名刺を渡し、要人であることを確認された後、会場へと案内されるのである。少し遅れて中に入ると、そこではガチンコのセミナーがすでに開催されていた。
なんとなく予想はしていたのだが、私以外の男性はほぼ全員スーツを着用している。しまった、要人として私も着てくるべきだったか? とは言え、サンダルではなくスリッポンを履いてきたという点で、要人としての最低限の品格は保てていたはずだ。それにしても……
(何を話しているんだろう?)
・ザックリまとめると……
チリと言えばワイン。これは日本においてかなり浸透している認識だと思う。サーモンなども有名だ。しかし、それ以外にも豚肉やカニ、ウニ、オリーブオイル、ブルーベリー、いちごやレモンといった多くの食品が輸入されていることは、残念ながらあまり認知されていないのが現実だという。
チリ産の食品を日本でもっとアピールしたい。そのための施策の一環として、今回の催しが開かれたというわけである。なるほどなるほど……。
(なんでウチが呼ばれたんだろう?)
・試食会へ
理由はよく分からなかったが、セミナー後の試食会にはきっちり参加させていただいた。テーブルにはチリ産の食材を使った料理やワインがずらっと並んでいる。私の存在は周囲を見渡すまでもなく明らかに異質だったが、要人としての気品や立ち振る舞いはおろそかにしたくない。
『アグロスーパー豚のリエットとコルニッションのブルスケッタ』、『アクアチリアトランティックサーモンとレッドオニオン、ケッパーのカナッペ』など、やたら料理名が長いのもさすが要人仕様。
へぇ、日本ってチリからいろいろ輸入しているんですね。要人としてこれくらいは知っておきたいものである。さて、無料と聞いていろいろ取ってきたぞ。さっそく食べてみると……
ふふ、全部めっちゃウマい。
もちろんワインも無料。安い割にそこそこウマいイメージのチリワインだが、この日は1本2000円ほどの高品質なプレミアムワインが用意されていた(セミナーでは『チリプレミアム』と呼称)。同行した編集部・Yoshioによると「大地の味がする」とのこと。何言ってんの? まあご参考までに。
・公務終了
いや~要人として来たのに、結局タダでウマいご飯とワイン楽しんで終わっちゃったな。なんで呼ばれたんだろう? でもこれだけは言えるぞ。
チリ、最高。
ぜひまた呼んでください。
– 完 –