おそらく多くの若者は、将来「カッコいい大人」になりたいと願っているに違いない。カッコよさの定義は人それぞれだが「違いがわかる」こともカッコいい要素の1つであるハズだ。特にワインを口にして「これは……ブルゴーニュだね?」なんて言えちゃったらカッコ良さMAX、カッコいい大人の極みと言っていいだろう。

今回はその「誰もが違いがわかりたい」と願う赤ワインでライター達の味覚をテストした。2017年1月からお届けしてきた『グルメライター格付けチェック』もいよいよ最終回の50回までカウントダウンに突入! いつも以上の真剣勝負を括目してご覧いただきたい。

・高い方を当てる

まずはルール説明をしよう。ライター達が見分けるのは、あくまで「高い / 安い」であり「ウマい / まずい」ではない。目隠しした状態で1度だけ試食し、高い方を当てるというシンプルなルールである。テーマによって言い訳が多くなる企画、それがグルメライター格付けチェックだ。

今回用意した高級食材は、伊勢丹で購入したチリ産の赤ワイン「アコンカグア コースタ ピノノワール」で、税込価格は1本4108円だ。150年の歴史を誇るチリ最高峰の生産者による珠玉のワインは、ミネラルののった伸びやかで気品ある香味が最大の特徴だという。お店で飲んだら1杯2000円くらいはすると思われる高級赤ワインだ。

対するはコンビニで購入した同じくチリ産の赤ワイン「アンデスキーパー カベルネ・ソーヴィニヨン」で、こちらは税込価格408円となっている。価格差は10倍以上ということになるが、果たしてライター達はその違いを見分けることが出来たのだろうか?

今回は初参戦のK.Masamiも含めた9名が赤ワインを真剣ジャッジ! 以前に開催した「白ワイン編」では9名中4名が不正解だったが、今回はどうなったのか? ライター達の回答は以下の通りである!!

・P.K.サンジュン(通算成績38勝9敗)の答え:A

「酒は好きじゃないんだけど、中でも赤ワインは一番好きじゃない。……けど高いのはAだね。まず香り豊かだったのは俄然A。Bは香りが薄かった。味は両方ウマくなかったけど、Aの方が飲みやすくBは喉の奥に入って行かなかったんだよね。飲みにくい方が安いと信じ今回はAで行きましょう」

・中澤星児(通算成績31勝14敗)の答え:A

「あ、これはAですね。絶対にAだと思う。コンビニのワインって飲みやすいと思うんですよね、そういう意味ではBの方が酸味が無くて飲みやすい。Bはジュースっぽいというか、イッキできる飲みやすさというか。酸味をポイントにして伊勢丹のワインはAだと思います」

・Yoshio(通算成績25勝13敗)の答え:

「実は最近、毎日ワイン飲んでるんだよね。たぶんこれはAじゃないかな? うん、正解はAです。Aはぶどう本来の深みを感じてアルコール臭さもなかった。Bはやっぱりアルコール感が全面に出てたよね。Aの方が上品でなめらか。ずっと飲んでて美味しいのもAでしょう。はいAです」

・あひるねこ(通算成績20勝11敗)の答え:A

「Aは美味しいけどそこまで高い味がしないな……でもAかな? Aが伊勢丹かな? Aの方が輪郭がハッキリしているというか、Bは少々ボヤけた印象。Aの香りはワザとらしい気もするんだけど、味自体もAの方が良かった気がする。よし、味のハッキリしていたAにします。自信はあんまりないです」

・GO羽鳥(通算成績30勝17敗)の答え:A

「Aは渋いなー、しっぶ。ハイでもわかりました、高い方はAです。Aはさ、ぶどうのピノ感があったよね。すーごいピノ感。ところがBは “水ですか?”ってくらい薄い。芳醇な味のジャングルはA、Bは壁紙というか張り紙だよね。Aを飲んだ時、俺はジャングルにいたよ。これはAしかない」

・和才雄一郎(通算成績28勝17敗)の答え:A

「今まで酒の問題は不正解が多いんですけど、味よりも香りが重要だと思うんですよね。そういう意味で香りが良かったのはA……なんだけど、ワザとらしい気もするんだよなぁ。Bは飲みやすいけど、後口はAの方が良かった。うーん、でも香り基準でAが伊勢丹でお願いします」

・佐藤英典(通算成績26勝19敗)の答え:A

「答えよろしいですか? これはAです。Bは味が水っぽいというか味がしない、死んじゃってるよね。Aは華やかで軽やか、飲んでて自然な甘さと酸味を感じた。Bは本当に何も感じない……水。例えるならAはスター、Bは地下アイドルって感じ。雲泥の差でA」

・田代大一朗(通算成績10勝8敗)の答え:A

「わかりました、Aでお願いします。これは間違いないですね。今回のポイントは品種が違うことなんですよ、ピノノワールはベリーの香りがしました。さらに言うとオークかな? Aは樽の香りがしましたね。Bはタンニン強めのカーベルネ・ソーヴィニヨンでした。今までで一番自信があります」

・K.Masami(初参戦)の答え:A

「ピノ・ノワールの方がサッパリしていると思うのでそっちを選びます。Aの方がサッパリしている印象で、Bは下に残る渋みがあった気がする。ただ、味はどちらも美味しいです。ちょっと鼻が詰まっているので香りはわからないんですが、すっきりしているAかなと。もう1回言いますが、味はどちらも美味しいです」

整理すると、答えは全員一致でAということになった。いつも通りの真剣勝負ゆえ、答えがどちらか一方に偏ることはあるが「柿編」では全員不正解というまさかの結果に終わった過去もある。さあ、答えはどっちなんだ!


AなのかBなのか!!!!!!!!!!!!!!!!!


どちらが高級赤ワインなんだーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!


正解は……!!!!!!!!!!!!!!


A!!!!!!!!!!!!! Aが高級赤ワイン!!!!!!!!!! 全員正解!! おっしゃ! 正直、飲む前はハラハラしていたが、飲んでみると10倍まではいかないまでもそれなりに違いがあったこことは確かだ。個人的には赤ワインが苦手だから、どうにか凌いだ気分だぜ!!

というわけで、全員正解となった第48回の赤ワイン編。残すところあと2回となった次回の『グルメライター格付けチェック』もぜひお楽しみに。

Report:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.
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▼正解発表はこちらから。

▼正解で1勝0敗、正解率100%のK.Masami。「どっちも美味しいですが、スッキリしてるAが正解かなと。どっちも美味しいですけど」

▼正解で39勝9敗、正解率81.3%のP.K.サンジュン。「赤ワインは一番好きじゃないけど飲みやすかったAかな?」

▼正解で32勝14敗、正解率69.6%の中澤星児。「Bはイッキ飲みできるジュースみたいな飲みやすさ。なのでAが伊勢丹です」

▼正解で26勝13敗、正解率66.7%のYoshio。「Aはアルコール臭さがなかった」

▼正解で21勝11敗、正解率65.6%のあひるねこ。「Aの方が輪郭がハッキリしていてBはボヤけていた」

▼正解で31勝17敗、正解率64.6%のGO羽鳥。「Aは芳醇なジャングル、Bは水」

▼正解で29勝17敗、正解率63%の和才雄一郎。「香りを基準に考えてAが伊勢丹です」

▼正解で27勝19敗、正解率58.7%の佐藤英典。「Bは水、というか何も感じなかった」

▼正解で11勝8敗、正解率57.9%の田代大一朗。「品種も樽の香りも全てが違いましたね」

▼次回、第49回大会にはK.ナガハシが参戦予定だ。