スパ! 日本には「老害」って言葉があるようだが、マサイの世界に、そんな言葉は存在しない。村で一番エラいボスは、最年長の男であり、そんなボスに比べたら、アラサーのオレなんて赤子同然。当然、ボスに対しては常日頃からリスペクトの念を抱いている。そして、それを忘れない。
だが、中には、そんな年長者のことをバカにしたり、リスペクトしないヤンチャな若者もいたりする。そんな無礼極まりない若者に対して、オレたちはマサイのことわざで、こう言ったりする。
メムルゥトゥ エムゥァト エルクンヤ(memurut emurt elukunya)
メムルゥトゥは「決して〜ない(never)」の意味で、エムゥァトは首、そしてエルクンヤは頭となる。このことわざを日本語で表現するなら……
首が頭の上になることはない
てな感じかな。オレ的な英語で表現するなら「Neck can never be ahead of head」だ。ヘッドはヘッド。ネックはネック。ネックがヘッドの上になることはないってことで、ボスの上には行けないってこと。つまるところ、わきまえろ、ってことさ。そんじゃな、オレセリ!
Report:ルカ(マサイ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.
▼今回の単語も、マー語辞書にも追加しといたからな