ついに……ついに『銀魂』が最終回を迎えてしまったぁぁぁぁ!! 幾度にも及ぶ “終わる終わる詐欺” を繰り返してきた『銀魂』だが、とうとう2019年6月20日をもって完結。15年半にわたる連載にピリオドを打ったのだ。

連載当初から、作品を読み続けてきた記者。いつの間にかハマり、気が付けば人生の半分の時間を『銀魂』と過ごしてきた。ゆえに複雑な思いで「最終訓」を読んだ訳だが、これ以上ない最高の結末に晴れ晴れとした気持ちになった次第である。

・まさしく集大成といえるラスト

改めて『銀魂』についてザックリ説明すると、舞台は架空の江戸。主人公・坂田銀時が新八、神楽といった “万事屋” の仲間らとともに、さまざまな困難に立ち向かっていくストーリーだ。ギャグありシリアスありの他に類を見ない作品で、要するにオモロイ。

とはいえ、最終章に入ってからというもの、話がややこしくて仕方がなかったことも事実。主要キャラもバンバン死んでいったりと、つらくて途中で読むのをやめてしまった人もいたに違いない。気持ちはわかるが、気を取り直して「最終訓」を読んでほしい。

これでもかというほどにシリアスとギャグを詰め込んだ、まさしく集大成ともいえる結末を迎えている。この物語は “万事屋” と、そして “江戸” という世界全体の成長記録だったのだろう。ひとつの世界の、始まりと終わりを肌で感じた気分だ。

・最終回の向こう側に連れて行ってくれた空知先生

また記者は「最終訓」を読んで、意外にもスッキリした気持ちになった。これだけの長期連載作品が終わるのだから、もっと “銀魂ロス” になるかと思っていたのだが、とんでもない。つっかえていたものが丸っと取れたような、さわやかさだ。

有名な話ではあるが、作者の空知英秋さんは漫画家になったきっかけについて以下のように語っている。少し長いがご覧いただきたい。

映画なり漫画なりアニメなり見てると必ず終わりがあるじゃないですか。散々感情移入してたのに急に自分だけポーンっと外にとり残される。あのさびしいカンジがすごく嫌で「待ってくれ俺も連れてってくれあっちの世界に」もうこれだけきいてると完全にイっちゃってる人ですがそういうカンジになるんです僕は。(略)

で、そういうのはスゴク苦しいのでどうするかとなったらもう自分で作るしかないなという。とり残されるくらいならとり残す側にまわろうとこっちの世界に来ました。(単行本14巻より)

つまり空知さんは終わることの悲しみを知っているからこそ、「最終訓」で読者も一緒に “あっちの世界” に連れて行ってくれたのではないか。そう感じるラストだったのだ。15年の締めくくりとして、これ以上の結末はない。

空知さんは今後も漫画を描き続けることを、週刊少年ジャンプの公式ツイッターを通じて宣言。新作が楽しみ……ではあるが、実はなんやかんやで『銀魂』アニメの完全新作制作も決定している。『銀魂』が過去のモノになるのは、当分先になりそうだ。ってことで……銀魂は永久に不潔です!! 

参考リンク:銀魂 公式アプリ
Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

▼ちなみに最後の最後で、最終回が3日延滞する事態に

▼漫画は終わったけれど、アニメは完全新作の制作が決定しているよ~