絶対なんて絶対ない。少しばかり矛盾しているような気もするが、この世に絶対と言い切れるものはない。しかし、時は令和元年。新時代に突入した今、絶対神にあらがうメガネが爆誕していた。「絶対にずり落ちないメガネ」をコンセプトにした株式会社ビジョンメガネの商品がそうである。

事前情報だと、中指でクイッと直す仕草とオサラバできる代物。何なら、バック転やアクロバティックな動きをしてもずり落ちないらしい。まぁ私はバック転できないので確かめようがないのだが、事実ならば常識を覆している……メガネ界に革命来たか!

・絶対にずり落ちないメガネってどんなメガネ?

メガネをかけているならば、ズリズリ落ちてくる現象に悩まされている人は決して少なくないだろう。かくいう私もその1人で、20年近いメガネ人生で心からフィットするものに出会ったことがない。

現在、PCメガネを含めて3本持っているのだが、もっとも合うのが10年くらい使っているやつ。メンテナンス不足と劣化もあって、ずり落ちに悩まされている日々を現在進行形で送っている。これまで先セル(耳にかける部分)やフレームの鼻あて部分に対策グッズを試すも、状況は少し改善された程度だった。


が!


今回ばかりは話が別だ。なにせ、2019年6月1日から発売されたマイドゥ(MYDO)というシリーズの「絶対にずり落ちないメガネ」は、「絶対に」というあたり自信が満ち溢れている。税込2万5800円(レンズ込み)と手が出そうで出ないあたりの値段を攻めてきているが、本当に落ちないならイイ買い物とも言える。

で、メディア向けに商品の貸し出しを行っていたので、すかさず問い合わせて送ってもらうことに。美女にビンタしていただいて落ちないか確かめてみるかァ……いや、それは衝撃を与えていることになるからダメかな……でも美女ビンタは捨てがたい……と妄想しているうちに商品が届いた。


手にとってみると、とにかく軽い。

なんと20g!

そして何がスゴいって、フレームの耳あて部分のパーツである先セル(耳にかける部分)が長さの異なる上下2本の特殊構造になっていることだ。

これを耳にかけると、カチッとくっついて吸い付くようにして巻きついてくれる。新しいメガネというと、耳が痛くなることも多いが……

ずり落ちないメガネはまったくと言っていいほどキツくないし、数時間かけても痛くなかった。なんでも、下部に哺乳瓶の吸い口の素材を使用していて、柔らかい掛け心地を実現しているそうな。なるほどねぇ〜、クッション的な役割が大事なことがよく分かる。

・どれだけ落ちない?

では、どれだけずり落ちないのか。絶叫マシンも考えたが、私は極度の高所恐怖症で検証どころじゃなくなるので断念。いろいろ考えるもゲスい案しか出てこなかったので、とりあえず部屋に1人きりだったこともあってイナバウアーをやってみた。すると……

まったくメガネがずり落ちないのはいいが、椅子から転げ落ちそうになった自分に悲しくなった。しかも地味すぎる……。こうなってくると、メガネの最大の敵とも言える汗を相手にするしかない。


ってことで気温30度オーバーのなか、ポケモンGOをやってみた。

じんわり汗をかきながら、必死にプレイして前傾になった(そんな人いないけど)としても……

まったくずり落ちることはなかった。あまり上手く伝えられていないのは気のせいじゃないだろうが、とにかく耳の固定が尋常じゃなく、マジでメガネが落ちる気がしない。ずり落ちるどころか、ズレさえしないのではなかろうかって感じだ。

・現時点では男性向けのみ

ちなみに「絶対にずり落ちないメガネ」は長さも調整可能。つるが1.2cm伸縮し、顔の大きさによって調整できるのでスポーツなどの時にも役立つだろう。あと遠近両用使用者にも最適らしい。

まぁネックは値段だが、ターゲットは30代後半からとのことなので、高めの設定も納得といったところか。なお、今回発売されている商品は男性向けのみ。ずれ落ちなくてワンランク上のメガネが欲しい人は試してみてもいいかもしれない。

参考リンク:ビジョンメガネ「絶対にずり落ちないメガネ」
Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.