2019年5月28日、スイスの名門ビジネススクールIMDが『世界競争力ランキング2019』を発表した。これは1989年から公開されている統計データで、GDP増加率や失業率、景気回復力など235の指標で、世界63カ国をランキングしたものである。
2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックを目前に控えているにもかかわらず、景気がいい実感はなかなかない日本。2018年は25位だったが、果たして今回は──。
・オリンピック景気は?
「失われた20年」という言葉を聞くまでもなく、一時は世界有数の経済大国だった日本が、バブルの崩壊とともに泥沼の不景気に陥っていることは周知の事実である。そして現段階でも記者のような庶民には「景気が良い」「景気が良くなりそう」という気配が伝わってこない。
東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まった際は「これで日本も景気が回復する」と期待したものだが、およそ1年後の日本経済はどうなっているのだろうか? むしろオリンピックが終わってしまった後は……? 想像するのがちょっと怖い。
話は逸れてしまったが、昨年の『世界競争力ランキング』では25位だった日本。果たして今年は何位にランクインしたのか? 1位から5位までを一気にごらんいただきたい。
・世界競争力ランキング2019
第1位: シンガポール
第2位: 香港
第3位: アメリカ
第4位: スイス
第5位: アラブ首長国連邦
第6位: オランダ
第7位: アイルランド
第8位: デンマーク
第9位: スウェーデン
第10位: カタール
第11位: ノルウェー
第12位: ルクセンブルグ
第13位: カナダ
第14位: 中国
第15位: フィンランド
第16位: 台湾
第17位: ドイツ
第18位: オーストラリア
第19位: オーストリア
第20位: アイスランド
第21位: ニュージーランド
第22位: マレーシア
第23位: イギリス
第24位: イスラエル
第25位: タイ
第26位: サウジアラビア
第27位: ベルギー
第28位: 韓国
第29位: リトアニア
第30位: 日本
第31位: フランス
第32位: インドネシア
第33位: チェコ
第34位: カザフスタン
第35位: エストニア
第36位: スペイン
第37位: スロベニア
第38位: ポーランド
第39位: ポルトガル
第40位: ラトビア
第41位: キプロス
第42位: チリ
第43位: インド
第44位: イタリア
第45位: ロシア
第46位: フィリピン
第47位: ハンガリー
第48位: ブルガリア
第49位: ルーマニア
第50位: メキシコ
というわけで、1位はシンガポール、そして日本は昨年より5つ順位を落とした30位であった。注目は32位のインドネシアで、昨年から11ランクアップで日本を猛追している。また、サウジアラビアも13ランクアップの26位と大きく躍進した格好だ。
あくまで『世界競争力ランキング』なので、単純に「低ければ経済が悪い」ということではないハズ。……ただ、それでも日本の景気が回復すると同時に順位も上がっていくのだろう。 オリンピックが開催される2020年、日本は何位にランクインしているか。注目だ。
参照元:IMD World Competitiveness ranking 2019(PDF)
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.