財務省は2019年4月9日、新紙幣を発行することを発表した。新しい1万円札には「渋沢栄一」、5000円札には「津田梅子」、1000円札には「北里柴三郎」の肖像画を採用する予定である。

そんな新1万円札の渋沢栄一について、あまり知らないという人も多いようだ。そこでオススメしたいのは渋沢栄一史料館。ここに行けば、入館料300円(大人1名)で渋沢栄一が丸わかり! 彼の功績はもちろんのこと、オフィシャルグッズも買えちゃうぞ~! この週末は渋沢栄一史料館に集合ッ!!

・史料館があるのは飛鳥山公園内

史料館は、東京・北区の飛鳥山公園内にある。JR王子駅の南口を出ると、すぐに陸橋があり、公園へと続いている。



公園内には史料館のほか、北区飛鳥山博物館と紙の博物館もある。


公園の北側には、小さな子ども連れや高齢者、障がい者用の無料のモノレール「アスカルゴ」が運行している。


園内に入る前から、一般的な公共の公園と、ちょっと格が違う感じがしてしまうのは気のせいだろうか?


・設備充実の児童エリア

さて園内に入ると、子ども向けの遊具が設置された児童エリアがある。


最近では見かけることの少なくなった、児童向け遊具が設けられているのだが、やっぱりちょっと質が高いというか、整備が充実しているというか。都電にSLまで置かれている。



「ゾウのすべり台」のゾウがかなりリアルなんだけど……。




こんな立派な公園が近くにある子どもたちがうらやましい! 実際、子どもたちが大勢遊んでいた。1日いても、きっと飽きないに違いない。


桜は盛りを過ぎて、少し散り始めていた。おそらく、先週末あたりは花見客でにぎわっていたはず。


・偉大な人物

本題の渋沢栄一史料館。入り口には人が頻繁に出入りする姿があったが、職員に聞くと、今日はとても人が多いという。やはり紙幣に採用された影響で、興味を持って訪ねてくる人が多いようだ。

入口には、渋沢栄一の顔面の彫像がある。夜見たら、ちょっと怖いかも……。


中では、渋沢栄一が歩んできた人生の史実が、資料と共に分かりやすく展示されている。これらの資料を見れば、「渋沢栄一? 誰?」とはもう言えなくなる。何しろ、その功績が偉大過ぎて、なぜこんなにも世間の人に知られていないんだ? と不思議になるくらい。

この日はテレビ局の取材が2社入っており、施設の関係者に説明を受けていた。今後来場者がさらに増える可能性もあるだろう。


さて、史料館を堪能したからといって、そのまま帰ってはいけない。旧渋沢庭園の敷地内にある青淵文庫(せいえんぶんこ)と、晩香廬(ばんこうろ)も見て行くべきだ。史料館の入館料を払えば、この2つの建物にも入場可能となっている。

・青淵文庫とは

青淵文庫は、1925年に渋沢が傘寿(80歳)を迎えたことと、子爵(第4位の爵位)に昇格したことを祝い、現・公益財団法人渋沢栄一記念財団が寄贈した書庫である。国の重要文化財に指定されている。


・晩香廬とは

晩香廬は1917年に渋沢の喜寿(77歳)を祝い、清水組(現・清水建設株式会社)が贈った洋風茶室だ。こちらも国の重要文化財に指定されている。


ここにいると、時が経つのも忘れて優美な建物と風景に見入ってしまう。数多くの功績を遺した渋沢栄一は、ここで何を思っていたのだろうか? そんなことに思いを馳せてしまう。

そして存分に渋沢ワールドに浸ったら、帰る前に今一度史料館に立ち寄って欲しい。そして、渋沢栄一グッズを購入して帰ろう。彼にまつわる書籍もさることながら、ぜひとも買って欲しいのが1つ200円のクリアファイルだ。


紙幣が発行される前に、クリアファイルをゲットして、友達に差をつけよう~!


・今回訪問した施設の詳細

名称 渋沢栄一史料館
住所 東京都北区西ケ原2丁目16−1(飛鳥山公園内)
営業時間 10:00~17:00
休館日 月曜日(祝日・振替休日の場合は開館)、祝日の代休(祝日・振替休日の後の最も近い火曜日~金曜日の1日)、12月28日~1月4日、臨時休館日

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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