すでにお伝えしているように、財務省が本日2019年4月9日、紙幣を全面的に刷新することを発表した。肖像画になるのは1万円札が渋沢栄一、5000円札が津田梅子、1000円札が北里柴三郎で、発行は2024年度を予定しているという。しかし、残念ながらそこに2000円札の名前はなかった。

2000年に発行された2000円札。言うまでもなく現役バリバリの紙幣である。にもかかわらず、今回の刷新からは全力でハブられた形だ。500円硬貨でさえ変わるというのに……。そこで、今の率直な気持ちを2000円札ご本人に聞いてみることにしたぞ。当サイト独占取材である。

・2000円札、魂の500字インタビュー

4月9日、都内某所。


──2000円札さん、お久しぶりです。こうしてお会いするのは数年ぶりでしょうか?


「うん。まあ、それくらいになるかな」


──最近は何をされていたんですか?


「いや普通に働いてたよ。なんか僕、沖縄でめっちゃ流通してるらしいし。ウィキペディアに書いてあった」


──新紙幣の刷新が本日発表されましたが、残念ながら2000円札さんは対象外でしたね。知らせを聞いた時の率直なお気持ちは?


「うん……ていうか、そもそも話自体がこっちに来てないからね。僕もTwitter のトレンドで知ったし。今朝」


──あ、そうだったったんですか……。


ちなみに沖縄タイムスによると、2000円札は日銀に備蓄が貯まっている状況で、新しいデザインにすると備蓄のお金が無駄になってしまうため、刷新を見送ることになったそうである。


「やっぱり他の紙幣と比べて、あまり活躍してないなっていう気持ちは正直ありますよ。でもそれは、活躍する場を十分に与えられていないとも言えるわけで。だからまあ、いろいろな要因が重なった結果なのかもしれないよね」


──そうですね。たまにお釣りで2000円札が来るとビビりますもんね。これ券売機とかで使えるのかな? みたいな。


「そういえば最近、都内のレジの中に入る機会があったんだけど、あれは精神的にマジでキツかった。普通レジって、1000円札にも5000円札にも1万円札にも専用の入れる場所があるじゃない? 1円玉や5円玉にさえしっかり用意されている。でも、僕の場所はどこにもないんだよね。

なんか小銭のストックとかクレジットカードの控えとか? が入ってる場所に無理やり詰め込まれて、それ以降、お釣りとしての出番はほとんどなし。レジ締めが終わったら即入金ですわ」


──それはたぶん店員側も気を遣ってるんですよ。お客さんにお釣りで2000円札渡して、ちょっと微妙な空気になるの嫌じゃないですか。


「まあそんな扱いだから、刷新の対象から外れてもそこまで凹んではいないかな。さて、そろそろ僕は沖縄に帰るとするよ。ちょっと守礼門行って泣いてくるわ」


──今日はどうもありがとうございました。


・がんばれ2000円札

最後は少し悲し気な表情を浮かべていた2000円札。しかし、国民にその存在を思い出させただけでも、今回の新紙幣刷新には意味があったのかもしれない。余談だが、編集部にいた人間8名に最近2000円札を見かけたか聞いてみたところ、手を挙げたのは無慈悲にもゼロであった。

参照元:沖縄タイムス
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
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