恵方巻って何だっけ……? 思わずそう呟きたくなるくらい、昨今の恵方巻はエキセントリックな方向に進化を続けている。もはや並の恵方巻では驚かない体質になってしまったが、さすがの私(あひるねこ)もコイツには軽く引いたよね。
居酒屋「甘太郎」が期間限定で販売している新メニュー『悪魔の恵方巻(税抜3990円)』。前回の記事でお伝えした通り、驚異の6000kcalを誇るカロリーモンスターだ。甘太郎に言いたい。誰が頼むんだよ! ちょっと心配になってきたので、実際に食べに行くことにした。
・甘太郎にて
6000kcalといえば、成人男性の平均摂取カロリー約3日分である。そんな膨大なカロリーをたった1本の恵方巻に詰め込んでいるなんて……。あまりに常軌を逸しすぎていて、先程から震えがガタガタ止まらない。
・悪魔を呼び出す
挑戦するのは編集部の佐藤、Yoshio、原田、そして私の4名だ。全員、どちらかと言うとカロリーを減らしたいお年頃である。6000kcalの化物を前に、果たして勝ち目はあるのだろうか?
飲み物を頼もうとしても、「俺、黒ウーロン茶で……」「あ、俺も」と、まさかのオール黒ウーロン茶。ビビりすぎだろ、ここ居酒屋やぞ。
と、その時!
「お待たせしましたー」という声と共に、いよいよ姿を現した『悪魔の恵方巻』! ぎゃァァァァァァアアアアア!! ついに来やがった……! これが、6000kcalを誇る空前絶後の恵方巻かーーーーッ!!
デケーーーッ! つーか長ぇぇぇぇぇえええ!!
魔改造されたプラレールかよ! 総重量約1.5kg・全長50cmというデータ以上に凶悪な印象を受けるそのルックス。身にまとった邪悪なオーラはまさに悪魔か。これ、本当に恵方巻……?
・死闘の始まり
「今年の方角は東北東なので、あちら側ですね!」と指差す店員さん。いや、申し訳ないけど方角とか気にしてる場合じゃないから。これから悪魔と死闘だから。
さて、恵方巻とは本来そのままかぶりつくモノだが、この『悪魔の恵方巻』はそもそもそんな食べ方を想定していないようだ。
・カロリー爆弾
メインの海苔巻きは、豚ヒレカツ3本をガーリックライスで包んだもの。この時点でなかなかヘヴィーである。しかし、その上にさらにピザ、ソーセージ、スクランブルエッグ、牛カルビ焼肉、とどめにマヨネーズがかかっているのだ。うむ、情報量が多すぎてよく分からん。
ハサミでぶった切ると……
掛け値なしのカオスが。
さあそれでは、悪魔を4等分し気合いをいれていただきます! 4等分とはいえ、そのカロリーはいまだ圧倒的。30~40代の男が22時すぎに食べるにしては、いささか重すぎる代物だ。しかしそれでも……食べる!
カロリー? 上等だよ……!
「悪魔とか言ってワンパンだったわ」って書いたる……!
うおおおおおおおおおお! 4人のオッサンは明日の胃もたれも考えず、捨て身のノーガードで突っ込んでいった。ところがその時、予想外の事態が。
これ超ウマ~~~~い。
・まさかの激ウマ
なんと、ただのカロリーモンスターだと思っていた『悪魔の恵方巻』が、思った以上に激ウマだったのだ! よく考えたら中に入っている具で嫌いなモノなど一つもない。どこを食べても、どこから食べても、盆と正月とクリスマスが一緒に来たようなスペシャル感に溢れていたのである!
最初はあんなに怯えていた我々だが、途中から「これウマいよ」「全然食える」「もう1本いっとく?」などと壮大に手のひらクル~。そして最終的に……。
全員余裕の完食!
・普通に使える
こんなん誰が頼むねんと思っていた『悪魔の恵方巻』。一人で食べるのはちょっと無理だが、居酒屋のパーティーメニューとしてなら大いにアリではないだろうか。
東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫の甘太郎42店舗(横浜西口本店は除く)で2月3日までの販売となるので、大勢で行った時に割と軽い気持ちで挑戦してみてもいいかもしれない。正直、悪魔とか言ってワンパンだったわ。
参考リンク:手作り居酒屋 甘太郎
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
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▼完食した後にビールを頼む我々。ビビらず最初から頼めばよかった。