『日本国語大辞典』を引いてみると、福袋とは「袋に種々の物を入れて封をし、中身が何であるかわからないようにして選び取らせること」とある。つまり福袋という名目ではあるが、必ずしも相手に福やオトク感を与えるものではないのだろう。

ソレはわかるのだが、少しくらいワクワクしたいじゃない! なぜこんなことを言うのかというと、少なくとも記者の近隣にあるイオンの「福カート」は謎に満ちていたのだ。理由は以下を見てくれ! 

・イオンの「福カート」(5400円)の中身

・厚切りバウムクーヘン
・おにぎりせんべいファミリーパック(2枚×16袋)
・AGFスペシャルブレンド(粉 320g)
・S&B とろけるカレー(中辛)
・はごろもフーズ ぜんざい
・スコッティ ティッシュ(5個)
・アサヒスーパードライ(350ml×24缶)
──以上の7種類だ! 
※中身が違う可能性もあります

・オトクではない

昨年2018年の福カート(1万円)のビジュアルにも驚いたが、今年2019年も見た目はソコソコ負けていない。問題は中身である。ふと隣のビール売り場に目をやると、同じ量のビール(350ml×24缶)が4406円で売られているではないか。しかも、サトウの切り餅付き。

「ん?」少しばかり疑問に思いつつも、そのほかの商品がスペシャルプライスに違いないとレジに進む。店員さんの様子を何の気なしに見ていると、なにやら戸惑っている様子。福カートを販売するのに慣れていないのだろうか。

これまた少し不思議に思いつつも、会計を済ませレシートを受け取る。そのレシートを見ると、いやはやどうしたことか。どうやら、スーパーでの販売価格と値段は変わらないご様子。ひとつひとつていねいに商品のバーコードを読み取って、レジ打ちがされていることからもよくわかる。もちろん割引はナシである。

申し訳程度に、レシートに記載された商品名の頭に【福】とついてはいる。……がしかし、それだけだ! なんと言うか、これでは自分で商品を手に取りかごに入れ、レジに持っていくのと変わりがない。セットにされている分、考えなくて済むため楽ではあるが、わざわざ福カートを作った意味がイマイチ理解できない。

とても不思議だ。その上、店員さんと話をしていると「近々このカートは解体して中の商品は棚に戻します~」とのことだった。ますます疑問だ。一体全体、どのような使命を持って、この福カートは生まれたのか。今年一番の不思議体験であった。

Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
こちらもどうぞ! →「2019年福袋特集」
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▼どのような使命を持って生まれたのか、福カート……!? 

▼中身の商品はスーパーで販売されているものと同じ価格のようだ

▼考えなくてよいので楽と言えば楽

▼ティッシュもあると便利

▼バウムクーヘンも自分では買わないしな

▼カレーも食べるし……

▼ぜんざいも、正月だし……

▼コーヒーの粉って地味に困るが、まあどうにかしよう

▼ファミリーパックのおにぎりせんべいも食べてみよう

▼持ち帰るのが大変だったが

▼無事、カゴから取り出して車に積むことができた。めでたし。

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