男女平等なんてあたりまえ……そう思っていた時期が……俺にもありました。むしろ女性の方が強いんじゃないか……そう考えていた時期が……俺にもありました。ただ世界基準でみた場合、それはとんでもない誤解だったようです……。
2018年12月18日、スイスのシンクタンク「世界経済フォーラム」が『男女平等度ランキング2018』を発表した。149カ国を対象に調査した結果、日本はなんと第〇〇位と判明してしまったのだ……。平成も終わろうとしているのに、我々が考える男女平等とは何だったのか?
・由緒正しいランキング
『男女平等度ランキング』は、政治・経済・教育・健康の4分野で男女格差を分析し、導き出されたランキングである。「世界経済フォーラム」はダボス会議などで知られる由緒正しい機関なので、そんじょそこらのインターネット調査とはワケが違う。
さて、まずは『男女平等度ランキング2018』を1位から50位まで一気にご覧いただきたい。冒頭でもお伝えした通り149カ国が対象になっているが、果たして日本は何位だったのだろうか?
・男女平等度ランキング2018
第1位: アイスランド
第2位: ノルウェー
第3位: スウェーデン
第4位: フィンランド
第5位: ニカラグア
第6位: ルワンダ
第7位: ニュージーランド
第8位: フィリピン
第9位: アイルランド
第10位: ナミビア
第11位: スロベニア
第12位: フランス
第13位: デンマーク
第14位: ドイツ
第15位: イギリス
第16位: カナダ
第17位: ラトビア
第18位: ブルガリア
第19位: 南アフリカ
第20位: スイス
第21位: バルバドス
第22位: コスタリカ
第23位: キューバ
第24位: リトアニア
第25位: ボリビア
第26位: ラオス
第27位: オランダ
第28位: ベラルーシ
第29位: スペイン
第30位: バハマ
第31位: ブルンジ
第32位: ベルギー
第33位: エストニア
第34位: アルバニア
第35位: モルドバ
第36位: アルゼンチン
第37位: ポルトガル
第38位: セルビア
第39位: オーストラリア
第40位: コロンビア
第41位: エクアドル
第42位: ポーランド
第43位: ウガンダ
第44位: ジャマイカ
第45位: パナマ
第46位: イスラエル
第47位: ジンバブエ
第48位: バングラディッシュ
第49位: モザンビーク
第50位: メキシコ
第51位: アメリカ
第103位: 中国
第110位: 日本
第115位: 韓国
最下位: イエメン
というわけで、日本は110位という結果であった。特に低かったのは「政治」のカテゴリーで、女性の国会議員数が少ないことなどが影響したようだ。確かに日本は女性の閣僚が精いっぱいで、首相が誕生する気配はない。
先述のように、個人的には「日本は男女平等」だと思っているし、そうお考えの人も多いのではなかろうか? だが、いざ「110位」という結果を突き付けられると、永遠に世界基準の男女平等は日本に訪れない気がしてくる。それくらい「我々の思う男女平等」と「世界基準の男女平等」は別物なのだろう。
数年前から政府は「すべての女性が輝く社会づくり」を推し進めているものの、一方で東京医科大学などでは不正な得点操作が発覚するなど、一部では暗黙の了解で男女差別がまかり通っているのが実情だ。これで上位進出を望む方が無謀というなのかもしれない。
とはいえ、単に性別だけで不平等があっていいワケがないだろう。「もう男女平等でしょ?」と思い込まずに、「それでも日本は110位」と認識することから始めるのが、大切なことなのかもしれない。
参照元:The Global Gender Gap Report 2018(PDF)
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼ちなみに昨年は「114位」でした。