ロケットニュース24

【駄カメラ】ヤフオクで442円の中古カメラを買ったら中に31年前のフィルムが入っていたので現像してみた結果…

『駄カメラ大百科』という本を買ってからというもの、すっかり駄カメラにハマっている。以前にも記事にしたが、ヤフオクで1円のカメラを買ってパチパチ撮って現像して……という行程が、実にワクワク&ドキドキして楽しいのである。

ちなみに駄カメラというのは、「駄目なカメラ」という意味ではなく、「駄菓子屋感覚な価格で手に入る中古のフィルムカメラ」のことだ。勘違いしないようにしよう。

さて、そんな1円カメラで満足できなくなってきた私は、その後も密かにヤフオクで100円のカメラを買ったり、時には500円くらいのカメラを買ったりしている。しかし、つい先日落札したカメラの中に……フィルムが入っていたのである。

購入したのは、「詳しいことはわかりません。何も確認しておりません。部品が足りているかもわかりません。 ジャンク品として出品します」との説明書きで出品されていた『OLYMPUS TRIP JUNIOR』なるフィルムカメラである。

電池を入れ替えれば動くだろう……という気持ちで落札した。価格は送料別で442円だった。しかし、商品到着して、軽いクリーニングをし、電池のフタを開けてみると……

う、うおぉ……!!

この粉吹き具合から見るに、相当古いぞこれ……。そして、取り出した電池も……

モーレツに懐かしい感じがする。その昔、小学校時代くらい……こんな電池、よく見かけた。

で、ブラシなどで電池部分も掃除して、新しい電池を入れたら、もう使えるカナ……と思いきや!!


え!


えええっ……!!

フィルムが入ったまま……!!

えー、こんなの初めて。どうしよう……。

とりあえず困った時は我がバイブル『駄カメラ大百科』をチェック。すると「駄カメラあるある」的なコーナーの中に、「前の持ち主のフィルムがそのまま入りっぱなしになっていた」との記述が! あるあるだったのか、これ……。

そのコラムを読み進めると、書籍に登場している駄カメラ愛好家たちは、そのような場合、必ずフィルムを現像しているのだという。写真を見て思いを馳せたり、「持ち主に届くかもしれない」という可能性も考えて現像するそうな。

たしかに、そのまま捨てたら、もうそれで終わりだ。どんな思いでこのカメラのシャッターを切ったのか。そして何を写していたのか。いろいろな「記憶」が、このフィルムの中には入っている。そして、それを私は発掘してしまった……。


ならば……


現像するしかない……!!


ということでフィルムを取り出したところ、これまた地味にビックリ。

じゅ、12枚撮り……!

私はあまりカメラには詳しくないのだが、「12枚撮り」のフィルムを見たのなんて人生初。自分の記憶にあるのは24枚撮りだ。こんなのが、あったのか……。

ちょうど手元に24枚&36枚撮りのフィルムがあったので記念撮影もしておいた。そして、そのまま写真屋さんへ行って「現像」ならびに「データ化」をお願いしたのだが……


一体、何が写っているのだろう。


現像を待っている間、もしも穏やかではない事件の現場とか、人には見せられないような体の部位のドアップ写真とかだったら写真屋さんもビックリするだろうし、もしかしたら通報されるかも……なんてことを考えていた。

そして数時間後、写真現像完了の時刻になったので、ふたたびドキドキしながら写真屋さんに行ってみた。しかし、店員さんは、とても申し訳無さそうに、こう説明してくれた。


店員さん「こちらのフィルム、光が漏れていたのかどうかわかりませんが、きちんと絵が出ていたのは数枚しかありませんでした……


大丈夫。なにせ超絶に古いカメラである。しかも「詳しいことはわかりません」との説明で売られていたほどのカメラである。そんなことだろうと思っていた。いいや、むしろ、数枚だけでも何かが写っていたことのほうが奇跡であろう。

私は、渡された封書をすぐにその場で開封&確認した。データ化された写真も、すぐに全てスマホにダウンロードした。そして、穴のあくほど、じっくり眺めた。すると……まるで自分が子供の頃に戻ったかのような、不思議な感覚を覚えたのである。はたして、そこには何が写っていたのか? 続きは次ページへ……。

参考リンク:Amazon「駄カメラ大百科」
Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.

元の持ち主のプライバシーも考慮しつつ、全7枚の写真を掲載したい。願わくば、この写真に写っている人へ、この写真データが届くことを祈りながら。

・1枚目

まず1枚目は、現代アートのような1枚だった。光漏れの影響だろう。しかし、これはこれで、オシャレである。


・2枚目

2枚目もまた、光漏れの影響からか、全体的に黄色い1枚。


・3枚目

3枚目になると、紫一色。


そして……


・4枚目

4枚目の写真の3分の1で、やっと被写体となる人物が写っていた。プライバシーを考慮し顔にはボカシを入れておいたが、「メガネのお姉さん」が写っていた。


・5枚目

5枚目は、光漏れの影響も少なく、最も情報量が多い1枚だった。場所はどこかの住宅街。写っている5人は、おそらく家族であろう。おばあちゃん、メガネのお姉さん、小学校高学年と思しきお兄さんと、小学校1〜2年生くらいの女の子、そしてローラースケート姿の小さな子が写っていた。

特筆すべきは、日付けがバッチリと記録されていること。1987年3月21日の1枚であることがわかる。1987年といったら、今から約31年前。いま私は39歳なので、8歳かそこら……つまり、小学校1〜2年と思しき女の子と私は ほぼ同学年かと思われる。そういえば、このくらいの年齢のとき、ローラースケートが流行っていた。光GENJIな時代だった。


・6枚目

6枚目は、光漏れなのか、何の原因かよくわからないが、別の写真(シーン)も1枚の中にグッチャグチャに写り込んでしまっている不思議な1枚だった。被写体は前の写真にも写っていたチビッコ2人。おそらく兄弟(姉弟)の関係であろう。2人ともヘルメットに膝パット完備のローラースケート姿だ。


・7枚目

7枚目、最後の1枚もまた、兄弟の写真だった。お姉さんは、前歯が抜けているので小1〜2年かと予想する。私もその頃、歯が抜けていた。同じ時代を生きていた。なんとも言えぬ親近感。なんだか本当に懐かしい。私も姉とこうしてローラースケートで遊んでいたっけなぁ……なんて思い出しながら、写真の兄弟に思いを馳せた。


──写っていたのは全7枚。31年もの間、『OLYMPUS TRIP JUNIOR』というカメラの中で眠り続けていたフィルムには、在りし日の幸せそうな家族写真と、楽しげなローラースケート兄弟の写真が入っていた。それはまるでタイムカプセルのように。

不思議と、あの当時の “空気” や、“香り” も思い出した。私は1987年3月21日に何をしていたのだろう……とも考えた。もしかしたらこの兄弟と同じように、父親が買ってきてくれた防具に身を包み、姉と2人で、やたらとガーガーうるさい「靴に付けるタイプのローラースケート」で遊んでいたのかもしれない。

最後に。もしも、この顔ボカシの写真だけで、「これは間違いなく自分の写真だ!」と思う人がいましたら、ぜひとも私に連絡してください。きっと、カメラ本体にも、そしてまわりに写っている風景にも、記憶があるかと思います。

興味本位でのイタズラ防止のため、その当時の顔写真なども後ほど見せて(送って)いただき、間違いなく「同じ人だ」と判断できたら、この思い出写真の修正前データをお送りしたいと考えています。『駄カメラ大百科』に書いてあった、「持ち主に届くかもしれない」が現実になることを願って。

参考リンク:Amazon「駄カメラ大百科」
Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.

▼こちらが我が愛機の駄カメラ「1円で買ったカメラ」である

ライター石井くんの愛機(駄カメラ)は、「現場監督」だ