なんて日だ……まさかこんな時が来るとは……。自分で自分を疑ったが、あの日の私は間違いなく喜んでいた。やたらとカイロスが出現するなと思いつつ、タップしたら茶色ではなく紫色にキラキラ光って出てきたのだ。

今さら説明するまでもないが、カイロスは超がつくほどの悪童ポケモン。アプリのリリース直後、10キロ卵から孵化してきてはトレーナーの心をボキボキに折ってきた。もはや「トレーナー殺し」とも言える存在で、最近ではフィールドに現れてタップしないのも珍しくない。百害あって一利なしのカイロス。なのに……それなのに……!!

・色違いで手のひらクルッ

色違いの魔力はヤバい。紫色のカイロスが出てきたら、テンションがブチ上がる自分を隠せなかった。よくよく考えたら色が違うだけなのだが、レア感に加えてキラッと光る演出は中毒性がある。

色違いのカイロスに遭遇した私は無我夢中。金ずり&ハイパーボールの全力スタイルで捕獲しにいき、気がつけば「お願いします、獲らせてくださいお願いします!!」と願っていた。無事に捕獲したらしたで、お気に入りの星マークにチェックを入れてしまうなんて、今思えば一生の不覚だった。

・色が違うだけなのに人が動く

いとも簡単に手のひらクルッ。まぁ、3匹捕まえると「もういいよ……」という気持ちにもなったのがカイロスというポケモンの恐ろしさだが、嬉しいものは嬉しい。色違いが出現する「コミュニティ・デイ」が賑わっているのも、そうした魔力に吸い寄せられるトレーナーが多い証拠だろう。そして色違いのスゴさはちょっと前に開催された「ゲンガーデイ」でも実感した。

レイドパス5枚が無料だし、とりあえずやるかなァ……というつもりだったのに、気がついたら10回以上レイドをやっていた自分がいた。ゲンガー自体はそこまで欲していないが、色違いがコレクション魂をくすぐるというか、レアだと考えたら一匹だけでも持っておきたかったのだ。

NO色違いゲンガーでフィニッシュしたのは別として、周りを見渡しても「伝説の三鳥」の時に負けず劣らずトレーナーが多かった。それだけゲンガーが人気のポケモンとも言えるが、色違いのために外に出てポケモンGOをプレイするトレーナーがたくさんいるのもまた事実である。

・色違いの発想が気になる

色が違うだけで、こうも人を動かす力があるんだぁと改めて驚かされた。色違いという考えがないとき、どのような経緯で誕生させる話になったのだろうか。世の中にはいろんな天才がいるが、課金システムを考えた人、ポケモンの色違いを考えた人は間違いなく天才だ。

執筆:原田たかし
ScreenShot:ポケモンGO (iOS)

▼分かりにくいけどヒマナッツの色違いもゲットできた

▼ネイティもゲット!

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