もうね、こんなん反則よ。反則。だってさ、飲食店に勤める人が、お客さんに「おいしそう」と思ってもらうために、日々どれだけ努力をしてると思ってるの? そういう努力を一切してないとは言わないけれど、一気に色々なものを飛び越えて「食べてみたい」と思わせるこの寿司、どう考えてもズルいって……。
──という気持ちになったのは、私がスペインはバルセロナのスーパーマーケット(カルフール)を訪れたときのこと。そこで売られている寿司に、私は思わず目を奪われてしまったのだ。その寿司というのが……
HOSHO MAKI
──そう、「ほそまき」ではなく、そのままローマ字読みすれば「ほしょまき」と、赤ちゃん言葉風になっていたのだ。
・実際に食べてみた
「これは……何とも味わい深い。もし仮にマズくても許せるだろう」と判断した私は即購入。ついでにマグロやサーモンの握りも買って、ホテルに持ち帰り食べたみたところ、意外や意外、細巻きも握りもなかなかイケる。
シャリはジャポニカ米で、ネタもそこそこ新鮮。超おいしいワケではないが、味だけで言えば日本のスーパーにも売られているレベルではないだろうか。どちらも1パック12.8ユーロ(約1700円)と高めな価格設定が気になるものの、全然アリ。
正直ナメた気持ちで買ったけど、ほしょまき やるやん! そう思っていたら……
・現地の人は「ほしょまき」と言わない説
なんでも、スペイン語は “H” を発音しない的なルールがあるので、ローマ字読みでそのまま「ほしょまき」と言うわけではないらしい。つまり、スペインの人も「ほしょまき1つ」とか「締めはかんぴょうの ほしょまきで」とは言わないそうだ。
また、現地の人によると「HOSHO MAKI」はスーパーの人が表記をミスったワケではなく、スペインでは細巻きを「HOSHO MAKI」と表記している寿司店が他にも多いとのこと。
なんだ……。「HOSHO MAKI」であって「ほしょまき」ではなかったのか。なぜかちょっと残念……と思ったのだが、結果的には購入したことで勉強になったので良しとしよう。何より、「味が意外とイケる」ことが分かったし♪
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
★こちらもどうぞ → 「海外寿司事情」
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]