今、ある少年の発言が話題を集めている。彼は、イジメグループから暴力にあって怪我を負いながらも、やり返さなかった。その理由が……「ジェダイの道に反するから」

ジェダイとは、映画『スター・ウォーズ』シリーズに登場する正義の味方のことだが、本作に出演した俳優マーク・ハミルさんも、少年の言葉に感銘を受けた模様。少年に対して称賛の言葉を送った。

・イジメグループから暴力を振るわれた少年

米カリフォルニア州在住のエイデン・ヴァスケス君(10)が、顔に大きな傷を負った。学校で他の生徒から暴力を振るわれ、目の上に約8センチもの切り傷を作ったのだ。母親であるリゼット・カサノヴァさんは、このことに深く心を痛めながらも、同時に激しく怒った。

Facebook 上に涙を流すエイデン君の写真を投稿。「息子へのイジメが始まってもう3年です」「これで病院は2回目です。去年も暴力を受けて、顔に怪我を負いました」と説明しながら、学校には任せておけないため警察に通報したことを発表した。

・マーク・ハミルもツイート

この投稿の後、リゼットさんの元には「イジメられたら抵抗しなくては」「反撃することを教えるべき」という意見が寄せられたそうだ。対する彼女は「私たちは、殴り合いで自分の正しさを主張するような人間ではありません」と返しながら、エイデン君の発言を披露した。


「エイデンは、ジェダイの道に反するからと、イジメてきた生徒にやり返さなかったんです」


このエイデン君の発言はネット上でも話題に。『スター・ウォーズ』シリーズの偉大なるジェダイであるマーク・ハミルさんも、Twitter上で次のように称えている。


「まだ小さいのに、この少年は賢さと勇気を備え持っている。実に素晴らしい。私は、架空のジェダイだが、彼は本物のジェダイだ」


「私がどれほど彼を尊敬しているか、本人に伝わってほしい」というハミルさんのツイートは、エイデン君にしっかり届いた。彼のオジだと名乗る人物が、笑顔のエイデン君の写真とともに「本人が、ありがとうと言っています」と返信した。

・カサノヴァさん「私たちが望むのは、安全と幸せだけ」

メディア『Desert Sun.』によると、エイデン君はある少年グループからイジメられてきたという。何度も暴力を振るわれ、後を追いかけ回されたり、「自殺しろ」とまで言われることもあるそうだ。今回、エイデン君に怪我を負わせた生徒は3日間の停学処分を受け、学校も調査を始めたと伝えられている。しかし、被害にあった親子は、不安を拭いきれていないようだ。

カサノヴァさんは「転校も考えています」と発言しており、エイデン君自身も「学校には戻りたいけれど、イジメグループがいます。新しい学校に行けば、イジメにはあわないかもしれないけど、友達と離ればなれになってしまいます」と語っている。

「私たちが望むのは、安全と幸せだけです」そう、カサノヴァさんは呼びかける。「たしかに戦い返すことは立派です。でも、息子はまだ10歳です。大人になるまで、自分の信じる世界を生きてほしい」。

参照元:Facebook [1][2]、Twitter @HamillHimselfThe IndependentLAD BibleDesert Sun.(英語)
執筆:小千谷サチ

▼マーク・ハミルさんのツイートとエイデン君の写真