企業のホームページには、あまり一般的には知られていない情報が潜んでいることがある。たとえば、大塚製薬のページを見ると「ポカリスエットを凍らせないでください」と書かれていたり、明治のページにはスナック菓子「カール」にはキャラカール(カールおじさんやケロ太)が低い確率で入っている……などなど。思わぬ知識を得ることがある。
そんな企業ホームページは、社名の由来を調べる際にも役に立つ。最近ネット上では、カメラメーカー「ニコン」の名前の由来が話題になったのだが、ホームページを見ると正しい由来が記されていた。
・禅語が由来?
Twitterで話題になっていたのは、「ニコン」の由来は禅語の『而今(にこん・じこん)』ではないか? とする説だ。何をもとにしてこの説が浮上したのかはわからないのだが、同社のページ内にある「よくある質問」を見ると、社名の由来に関して以下のように記載されている。
「1946年9月に小型カメラの名称を「ニコン(Nikon)」に決定しました。これは、当時の社名の「日本光学」の略称であるニッコー(NIKKO)をベースとして生かし、その語尾に「N」をつけて男性的で口調をよくしたものです。
その後、「ニコン」ブランドは各製品分野でも国際的に浸透し、通用するようになりました。そこで、1988年4月に社名(商号)を「日本光学工業株式会社」から「株式会社ニコン」に変更しました」
という訳で、禅語はまったく関係がないようだ。
日本光学工業株式会社 → ニッコー(NIKKO) → ニコン(Nikon) → 株式会社ニコン
これが現在の社名に至る経緯である。なので今後「ニコンの社名の由来知ってる?」と聞かれたら、正しい変化の流れを教えてあげよう。