2018年夏、7月20日と8月1日はうなぎ屋が忙しくなる「土用の丑の日」である。近年、価格が高騰していると言われているうなぎだが、親しみやすい価格設定でグッと身近な存在にしているのが、牛丼屋などをはじめとする大手外食チェーンだ。
そこで今回は、「すき家」「吉野家」「なか卯」「ほっともっと」のうな丼(うな重)をテイクアウトして食べ比べ、どこが1番おいしいのかチェックしてみることにした。購入した商品の内容は次の通りだ!
【購入した商品】
・吉野家『鰻重 一枚盛』750円 (669kca)
・すき家『うな丼 並盛』790円 (679kcal)
・なか卯『うな重』850円 (693kcal)
・ほっともっと『うな重』790円 (711kcal)
※価格はいずれも税込
最も高い「なか卯」と最も安い「吉野家」で100円の価格差がある。ちなみにうなぎの産地は、いずれも中国産だった。
また、カロリーについては最大で約40kcalの差なので、全体の量に大きな違いはないと考えても良さそうだ。それでは、筆者の個人的な意見にはなるが、各社のうなぎ弁当を食べ比べた感想をランキング形式でご紹介していくゾ!
・第4位:吉野家『鰻重 一枚盛』750円
4社のなかで、見た目も食感も明らかに残念だったのが「吉野家」だ。商品の個体差を少なくするためか、3つの切り身を組み合わせて1枚にしてあり、端がボソボソと崩れてしまっているのが印象に残った。
食べてみると、見た目と同じく食感もボソボソしており、タレの味も強すぎてうなぎの旨味がイマイチ感じられない。ひつまぶし的な食べ方には合いそうだが……そういったメニューが無い点もまた残念だ。牛丼に定評のある吉野家だけに、今後に期待したい。
・第3位:ほっともっと『うな丼 並盛』780円
ボリュームがあって脂も乗っているが、皮が厚く身も硬めだったのが「ほっともっと」である。また、付属される小袋入りのタレの味にクセがあり、米発酵調味料からきていると思われるアルコールの匂いが少し気になった。
同商品に関しては、時間が経ってしまった場合はレンジで温めてから味わうのがベターだろう(弁当容器は電子レンジ不可)。そして、好みにもよるが付属のタレは量が多めなので、かけすぎに注意した方がいいかもしれない。
・第2位:すき家『うな丼 並盛』790円
前述の2社に比べてクセが少なかったのが「すき家」。柔らくなめらかな舌触りのうなぎが甘めのタレで仕上げられていて食べやすかった。今ひとつだった点として、皮のねっとりとした食感が挙げられるが、ご飯と一緒に食べればさほど気にならないレベルである。
すき家の情報によると、中国の福建省で養殖されたうなぎを使用。養殖を始めるまえから店舗で販売されるまで11回にも渡る検査を実施しており、これは一般的な国内養殖うなぎよりも厳しいものだという。もしかすると、そうしたこだわりが味に現れているのかもしれない。
・第1位:なか卯『うな重』850円
そして、4社の中で最もおいしかったのが「なか卯」だ。ふっくらとしたうなぎの食感に加えて、臭みやしつこさを感じさせないタレの濃さもまた絶妙。本格専門店で食べるような焼きたての味には及ばないが、香ばしく仕上がっていて豊かな味わいが楽しめた。

ご存知の方も多いかと思うが「なか卯」は「すき家」と同じ「ゼンショーグループ」が運営するチェーン店。うなぎの質感や味の濃さはそれぞれ異なってはいるものの、今回の食べ比べで同グループのうなぎに対する強いこだわりを見たような気がする。
以上、食べ比べてみた結果、個人的な意見としては「なか卯」のうな重が最も美味しく感じた。他の3社に比べてやや高価だが、うなぎの市場価格を考えれば高コスパといえる。気になる方はぜひその味をご自身で確かめてみてはいかがだろうか。