気づけば10月、2017年も残り3カ月である。マジかよ……年が明けたのもつい先日のような気がするんだけど。ひと足早く今年を振り返ってみると、個人的に最初に思いつくのがアニメ『けものフレンズ』である。1月から放送されてネットを中心に『けもフレ』旋風を巻き起こした。

10月3日現在、そんな本作が歴史に残る大炎上中であることはご存じの方も多いだろう。内部の情報が少なく、憶測が憶測を呼んでいる今回の炎上騒動。ついに、当事者が動き出したのでお伝えしたい。

・炎上の始まり

そもそもことの発端は9月25日。作品の監督・脚本・シリーズ構成であるたつきさんのTwitter投稿にさかのぼる。彼が投稿した内容は以下の通りだ。

「突然ですが、けものフレンズのアニメから外れる事になりました。ざっくりカドカワさん方面よりのお達しみたいです。すみません、僕もとても残念です」

──そう、アニメの制作陣から外れる旨の報告があったのである。アニメにおいて監督が変わることは結構あるのだが、『けものフレンズ』は少数精鋭で作られた作品だ。

特に監督・脚本・シリーズ構成をしているたつき監督のカラーは、作品のヒットに大きく貢献していると言える。そのため、この投稿の直後からファンは大炎上状態に突入したわけだ。

・状況が憶測を呼ぶ

そして、その火は様々なところに飛び火。「一方的にクビにした」「たつき監督を返せ」とネット民がKADOKAWAに激怒する一方、コンセプトデザイナーの吉崎観音氏が「たつき監督を外してほしい」と言ったとする関係者の証言まで飛び出した。

・ついに当事者たちがTwitterで言及

前置きが長くなってしまったが、たつき監督のつぶやきから1週間、様々な憶測を呼んでいる本件について、ついに当事者たちが動き始めたようだ。まずは、製作委員会の1社であるKADOKAWAの取締役がTwitterで『けものフレンズ』について以下のように言及。

「『けものフレンズ』の件につきまして、KADOKAWAは製作委員会の一出資企業にすぎないことから今まで発言を控えていました。私としても『けものフレンズ』におけるたつき監督の功績は大いに認めております」

「この度の騒動にいたるまでの事態を正確に把握してなかったのは不徳のいたすところです。先週ヤオヨロズのみなさんと2回のミーティングを行なう機会を得ました。その際、製作委員会のご意見とヤオヨロズ様のご意見に大きな溝があることが分かりました」

「特に『監督降板』の経緯、版権使用についても認識相違があることと、監督のツイッターでのご発言の真意にはそういったことが積み重なったことが原因であるということが分かりました。そこで私としては、ヤオヨロズのみなさんと今後のことについてどうするべきか相談に入ったところです」

「『けものフレンズ』のファンの皆さまにおかれましては、ご理解のほどよろしくお願いいたします」

──続いて、ヤオヨロズのプロデューサーもTwitterに以下のつぶやきを投稿した。

「ファンの皆様にお伝えする事が遅くなりまして大変申し訳ございませんでした。影響の大きさを鑑みて発表の方法に関して協議しておりました。発表を受けて川上社長、井上専務が迅速にヒアリングして下さり今回の発表に至った事を感謝しています」

「この度は皆様にご心配をお掛けしてしまいました。これから話し合いを始めますので何卒よろしくお願いします」

──あくまで「話し合いを始める」という報告のため、結局折り合いがつかないという可能性も大いにありうる。が、しかし、当事者たちが動き始めたことは事実。ぜひともファンの想いを汲み取った対応をしていただきたいものだ。

参照元:Twitter @HP0128
執筆:中澤星児

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