
皆さんは、アフリカ・モザンビークのバンド「Scratch」を覚えているだろうか? 拙著『デスメタルアフリカ』の表紙を飾っているあのバンドである。
自らのことを「ヘヴィーデスメタル」と形容するものの、ブラックメタル特有の白塗りメイクに、歌っている内容は失恋についてというチグハグさ。それでいながらも妙に脳裡にこびりつくメロディが日本人の琴線に触れた。
そんな怪しい彼らを、完全コピーするバンドが登場したのである。今回はそのコピーバンドに焦点を当てたいと思う。
・改めて、Scratchとは?
Scratchを知らない人のために簡単に説明すると、彼らはモザンビークの国民的スターといっても過言ではないほど、人気の高いバンドである。しかしながら、メロディアスなハードロックであるにも関わらず、自分たちをヘヴィーデスメタルと位置付けており、白塗りメイクと楽曲がかけ離れているところが、どこかユニークに見えてしまう。
・動画の再生はほとんど日本から
YouTubeに公開しているミュージックビデオの再生回数は、紹介した当初数百回程度で、モザンビークだけでしか聴かれていなかったもよう。だが拙著で紹介したり、タモリ倶楽部で紹介された結果、今では再生回数は8万回に到達。恐らくその内の7万回以上が日本での再生と見られる。そしてYouTubeのコメントの半分ぐらいが日本語によるものだ。それも本人達へのメッセージというよりは、茶化したようなものが多い。
・とうとう日本から完コピバンドが登場
こうして本人たちの意図とは掛け離れたプロセスを経て、日本で局地的にブレークしてしまった。いわゆる「Big in Japan」と言っても良い彼ら。とうとう彼らの代表曲『Loku Unga Lavi Tsika』を完全にカバーすることに成功したバンドが現れたである。そのバンドとは「Red Score’s」だ。
まずメンバー3人が歩きながら登場してくる時点で、Scratchの別のビデオクリップでの登場シーンと同じ。オリジナルのビデオクリップでは、冒頭でバンドのロゴがズームアウトで出てくるのだが、その部分も全く同じ。
そしてScratchオリジナルでは、最初の第1拍目の先っぽが少しちょん切れた形で、ギターソロから始まるという特徴的なオープニング。当然その部分もRed Score’sは完全に再現している。カメラの焦点がギタリストの周囲を高速に移動したり、ズームインしたりするのも同じだ。もうとにかく、Scratchの映像を完全コピー、かなり芸が細かいと言わざるをえない。
・かなり忠実に再現
Scratchオリジナルの方ではアフリカの大地を彷彿とさせる、赤い崖の様なところで演奏している。一方のRed Score’sの方は畑のような場所で撮影を敢行。さすがにアフリカの大地を再現するのは難しかったか……。
その後、Red Score’sのボーカル白澤氏は、オリジナルの独特のだみ声を忠実に再現した形でシャンガナ語で歌い始める。シャンガナ語の正確な発音の良し悪しを判別できる訳ではないが、オリジナルと比べてもその差はほとんど認識できないレベルである。
またScarchのオリジナル曲はよく見てみると、ドラムと動画の動きにズレがあり、プロダクションのチープさやヴェロシティーの均一さからして、打ち込みの可能性があると見られる。Red Score’sの方もビデオクリップではドラマーの演奏シーンは出てこない。打ち込みである可能性を考慮して、再現ビデオでもドラマーを写さなかったのかもしれない。
・パロディとしても秀逸
最後にビデオクリップのエンドロールが出てくるのだが、制作陣は全てRed Score’sのメンバーのようだ。そしてScratchのエンディングでは、メンバー3人がお互いに距離を取りながら、カメラに背を向けて立ち去っていく、まるで昭和の刑事ドラマのよう。当然Red Score’sの方も畑の道を同様に背を向けながら立ち去っていく。音楽の再現レベルも高く、パロディ動画としてもよく出来ている。
・実はScratch来日計画があった
『デスメタルアフリカ』を出版した後に、あるイベントプロモーターから彼らを来日させたいという相談を受けたことがあった。日本だけでバカ受けした『恋のマイアヒ』を歌ったモルドバのO-Zoneのような展開もあり得たからだ。
しかし結局それは、彼らが「日本ツアー」するということをよく理解できなかったことから、プロモーターの方でも嫌気が指して、頓挫してしまった。
しかし彼らの音楽が日本人のハートを打ったのは事実。とうとう彼らの曲を完全にカバーしてしまったバンドが登場したことは驚きである。
・カバーをしたRed Score’sは2020年までに武道館ライブを目指す
このRed Score’sというバンドは、2011年に愛知県で結成され、2013年には「TEENS ROCK IN AICHI 2013 グランプリ」に輝いてる。メンバーはボーカルの白澤氏、ギターの松林順風氏と伊藤祐斗氏、ベーシストの伊織氏、ドラマーの今尾高也氏の5人だ。
彼らは「2020年東京オリンピック開会式までに武道館ライブをします」と宣言しているのだが、それが現実となるのを応援したい。そして是非、武道館でこの曲のカバーを披露して欲しい。
さらに出来れば、1度来日計画が上がりつつも頓挫してしまったScratchを呼んで、一緒のステージに上がって欲しいと思っている。出来れば武道館で。
▼「Scratch」を相当忠実に再現した「Red Score’s」のビデオクリップ
▼「Scratch」のオリジナル
ハマザキカク
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