スパ! 今回のマサイ通信は、記念すべき連載100回目。正直、まさかここまで続くとは思っていなかっただろ? でも続いた。なぜならオレたちには極めてシンプルな目的があるからだ。オレの住んでるマサイの村の、枯れた井戸を直すって目的がな。
スマホで写真を撮りまくって、ネットで日本のゴー(羽鳥)に送って会話して、それをゴーが記事にして、稼いだ原稿料の一部を貯金して……って100回続けた。途方もない挑戦だったけど……ついに、ついに、マサイの村の枯れた井戸が復活したんだ!!
・やったぜ
まさか連載100回目で、こんなに都合よく目的達成の記事が書けるとは思ってなかったけど、きっとこれは、我らの神「天空神エンカイ様」が仕組んだ粋な計らい。恵みの雨を降らせてくれる代わりに、井戸の水を出してくれたんじゃないかな。
水が出た時の感動ったら……もうね。やったぜ……ってな。ほんと……やりとげたぜ……って。スワヒリ語で言うなら、チュルルシンドったな……みたいな。
とにかく嬉しい。みんな喜んでるし。干ばつで喉が乾きまくってたウシさんたちも喜んでるし。なによりゴーがチョー喜んでた。「俺たちは伝説を作ったぞーッ!」ってな。
・工事中の写真は?
ちなみに前回、「まずやるべきことは実際に直せる業者を探すことだ」って書いたけど、実はその後、わりとソッコーで業者が見つかって、電光石火で工事日も決まって、ワーワーやってるなァ……って思ってるうちに、またたく間に直っちまったんだ。
で、ゴーから「工事中の写真は?」って聞かれたらヤベーなァ……って思ってたんだけど、やっぱりあいつ、さも当然のように聞いてきた。すっごい答えにくかったんだけど、オレはビビりながら「すまん。工事中の写真、ない!!」と答えた。というのも……
スマホの電池がなかったんだ(笑) あまりにも工事の段取りが良すぎて、スマホを充電しに行くヒマがなかったんだ。そんな状況で工事業者さんが来ちまったから焦ったけども、どうしようもないから、オレはニコニコしながら工事を眺めていたよ。
・みんなにアッシェ オレン(Ashe oleng)
ともあれ、マサイの村の枯れた井戸は、こうして見事に復活した。人の援助に頼ることなく、自分の力で復活させた。もちろんゴーの力もあるけれど、オレたちはマサイ通信の原稿料だけで、ケニアの最果ての枯れた大地に、恵みの水をもたらしたんだ。
今までマサイ通信を読んでくれた読者のみなさんにも、アッシェ オレン(ありがとう)と伝えたい。みんなが読んでくれるから、井戸も復活できたんだからな。
……おっと。でも今回で終わりじゃないぜ。実は井戸が復活してから、新たな悩み……いや、大きな目標ができたんだ。だからマサイ通信はまだ続く。シーズン2ってやつだな。んで、その目標とやらは……次回あたりに発表しようかな。ヒントを言うなら、カイェゥ エンカレ クモッ クモッだ。マー語辞書で調べるといい。では、オレセリ〜ッ!!