2017年9月15日午前7時00分ごろ、北海道や東北などで全国瞬時警報システム「Jアラート」が作動。北海道在住の私(筆者)のスマートフォンからも警告音が鳴り響いた。
毎日新聞の情報によると、午前6時57分ごろ、北朝鮮が平壌から東に向けてミサイルを発射。その後、ミサイルは北海道上空を通過して太平洋上に落下した。今回は、Jアラートが作動してからミサイルが通過するまでの数分間で、私が感じたことをお伝えしたい。
・Jアラートの作動からミサイル通過の知らせが届くまで
前述の通り、私は北海道在住。2階建の一軒家で、出産を控えた妻と2歳になった娘の3人で生活をしている。今朝の6時55分頃、私は家族より先に目を覚まし、コーヒーを淹れるため1階のキッチンでお湯を沸かそうとしていた。しかし、その時……。
スマートフォンから警告音が聞こえると同時にメッセージが届いた。
緊急速報
政府からの発表
2017/09/15 07:00
「ミサイル発射。ミサイル発射。北朝鮮からミサイルが発射された模様です。建物の中、又は地下に避難してください。」
(総務省消防庁)
全国瞬時警報システム「Jアラート」が作動したのだ。
「本当にミサイルが落ちたらヤバい」
私は、もしも近くにミサイルが落ちて爆発した場合、2階にいると被害が大きくなってしまうと考え、2階の寝室で妻を起こし、寝ている娘を抱えて1階へと移動した。
続いて、私は子供を抱えたまま窓から離れたキッチンへ。そして1〜2分後、階段を降りてきた妻もキッチンに移動させた。それから、スマートフォンでミサイルの現状について情報を探し始めたところ……。
再び警告音が鳴り、ミサイル通過のメッセージが届いたのである。
緊急速報
政府からの発表
2017/09/15 07:07
「ミサイル通過。ミサイル通過。先ほどのミサイルは、北海道地方から太平洋へ通過した模様です。不審な物を発見した場合には、決して近寄らず、直ちに警察や消防などに連絡してください。」
(総務省消防庁)
Jアラートの作動からミサイル通過の知らせが届くまでの一部始終は以上だ。なお、この約7分間で私がとった行動をまとめると次の通りとなる。
【約7分間でとった行動】
ミサイル発射のJアラートが鳴る
↓
家族を起こす
↓
窓から離れた1階のキッチンへ移動
↓
スマートフォンでミサイルの情報を探す
↓
ミサイル通過のJアラートが鳴る
こうしてみると、寝ていた家族を起こして、ただ1階のキッチンへ移動しただけとなる。
・政府が推奨している避難行動
では、政府が推奨している避難行動は、どのようなものなのか? 内閣官房国民保護ポータルサイトが発表している「弾道ミサイル落下時の行動について」にある避難行動ガイドを確認してみると……。
・屋外にいる場合 → 出来る限り頑丈な建物や地下に避難する
・建物がない場合 → 物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守る
・屋内にいる場合 → 窓から離れるか、窓の無い部屋に移動する
屋内にいる場合は「窓から離れるか、窓の無い部屋に移動する」とある。完璧ではないが私も同様の行動をしていた。しかし、今回の件でとにかく私が思ったのは……
「このままでは不安すぎる」
ということだ。
政府のガイド通りの対策をしたとしても不安だし、そもそも外出時などにガイド通りの対策が可能なのかどうかも不明。そして何よりも、自分がこれまでいかに危機感がなかったのかを痛感した。
ミサイルが飛び続ける限り、不安が完璧に消えることはないだろう。政府からの具体的で確実な安全策の提示を期待しつつ、個人がしっかりと危機感を持つことも重要だと感じた数分間であった。
参考リンク:毎日新聞、内閣官房 国民保護ポータルサイト
Report:K.ナガハシ
Photo:Rocketnews24.